事業再構築補助金の第1回公募の採択結果は?

6月18日に事業再構築補助金の第1回公募の採択結果が発表されました。 

結果発表から、わかったことなどを4点お知らせします。 

 

一つ目は採択率です。 

採択率は、緊急事態宣言特別枠 66.3%、通常枠 34.5% でした。 

 

これが何を意味するのかというと、緊急事態宣言特別枠は有利! 

ということを伝えたいのではなく(もちろんそれもなくはないですが) 

事業をしっかり見直して「再構築」することが求められているということです。 

 

何が言いたいかというと、何か新しいことをすれば対象になる制度ではなく、 

事業全体の見直しをすることが求められている補助金ということです。 

 

既存事業がそれなりの好調で、事業全体の見直しや再構築が特に不要な場合、 

また、すでにいろいろとトライされていて、これから新規に取り組むようなことが 

あまりないような企業にとっては、取り組みにくい補助金のようです。 

 

二つ目は、実行可能で、実現性の高い計画が求められているということです。 

一つ目のポイントとして、事業の「再構築」が求められていると書きました。 

 

では、思い切った事業転換をすればそれでいいのか?というと 

それは、要件の一つ目に過ぎません。 

 

その事業転換がなぜ事業計画通りに実行できると言えるのか。 

なぜ成功できると言えるのか。 

客観的な根拠を具体的に示すことが求められています。 

 

「脱いだら凄いんです!」みたいな当事者にしかわからない話ではなく 

なぜ凄いのか。どのように凄いのか。言葉で説明してください。ということです。 

 

根拠なき(実際はあるにしても…)自信は「客観性のなさ」と捉えられ、 

見込みの甘い計画として、かえってマイナス評価になります。 

 

三つ目は、企業間連携・業界内連携・地域連携が推奨されているということです。 

これは、行政事業レビューでの指摘事項でもあります。 

 

補助金は、税金を使って行う国の事業です。 

個々の企業が成長することはもちろんですが、企業が連携し、業界として、地域として 

業績回復するような取り組みが推奨されています。 

 

四つ目は、他社の真似はダメよということです。 

業種的に回復するのではれば、同じ計画でいいのか?というと、それはNGです。 

 

第1回公募で、同じ認定支援機関が支援した複数企業が同様の事業計画を申請したという 

事例がありました。 

 

この件に関して、事業再築補助金サイトで以下のように発表されました。 

 

「第1回公募で採択を発表した案件の中に、重複案件と思われる事業が発見されましたので 

現在調査中です。不正が判明次第、厳正に対応いたします。 

 

公募要領4.(7)⑩にありますように、他の法人・事業者と同一又は類似内容の事業 

については、厳正に対応いたしますので、十分ご注意ください。」とのことです。 

 

安易に他社の模倣をしないように注意が必要です。 

 

なお、第一回公募の採択結果の事業概要がWEB上で公開されています。 

 

いずれも新分野・新技術などに果敢にチャレンジする内容となっています。 

自社と同業種などの会社がどのような事業計画で採択されたのかを確認することは 

事業再構築補助金にトライしない場合でも今後の経営方針の参考になることでしょう。 

 

https://jigyou-saikouchiku.jp/result.php 

 

「中小M&A推進計画」とは

「中小M&A推進計画」

2021年4月30日。経済産業省から「中小M&A推進計画を取りまとめた」との発表がありました。

「経営資源集約化等を推進するため今後5年間に実施すべき官民の取組」を「中小M&A推進計画」

として取りまとめたとのことです。 

 

「中小M&A推進計画」にはどのようなことが書かれているのでしょうか。引用抜粋してご紹介します。

1)「中小M&A推進計画」策定の背景・趣旨は

まず「中小M&A推進計画」はどのような背景・趣旨の下に策定されたのでしょうか。

「中小M&A推進計画」策定の背景・趣旨は以下のように説明されています。

 

「中小M&A推進計画」策定の背景

・経営者の高齢化に伴って後継者不在の問題が経営上の課題として強く認識されている。

 事業承継の一つの手段として、M&Aによって第三者による事業承継も円滑に行うため、

 政府は徐々に取り組みを進めてきた。

 

・そのような折り、新型コロナウイルス感染症が発生し、2020年からその影響が拡大する中で、

 廃業件数が増加するなど中小企業の経営状況は極めて厳しい状況にある。

 

感染症の影響を前提とした新たな日常に対応するための事業再構築の重要性が高まっている

 

・こうした状況も踏まえ、経営者の高齢化や感染症の影響に対応し、中小企業の貴重な経営資源が

 散逸することを回避するとともに、事業再構築を含めて生産性の向上等を図る必要がある。

 

・上記認識のもとに「中小企業・小規模事業者の生産性の向上に向け事業統合・再編を促すため、

 予算・税制等を含めた総合的な支援策」を示すこととなった。

 (2020 年 7 月「成長戦略フォローアップ」)

 

・これに従い、「中小M&A」を円滑にかつ安心して実施できる環境を集中的に整備するとともに、

 今後の取組の見通しを提供するべく、今後 5 年間に実施することが求められる官民の取組を

 「中小M&A推進計画」として取りまとめた。

 

「中小M&A推進計画」策定の趣旨

・本計画は、中小企業が培ってきた貴重な経営資源を将来につないでいくことが目的であり、

 中小企業の淘汰を目的とするものではない。

 

・M&Aは事業承継を含め経営戦略実現のための手段の一つにすぎず、中小企業にM&A を強制

 しようとするものではない。あくまでも譲渡側・譲受側の双方が希望する場合に円滑な

 M&Aを後押ししようとするものである。 

 

ここまでを読むと、もともと政府として中小企業M&Aの第三者承継の取り組みを推進していたところ

新型コロナウイルス感染症が発生し、その必要性・緊急性が高まったことがわかります。

 

では、政府は中小企業M&Aの意義をどのように捉えているのでしょうか。

中小企業M&Aの意義としては以下の3点があげられています。

 

意義①:経営資源の散逸の回避

意義②:生産性向上等の実現

意義③:リスクやコストを抑えた創業

 

2)「中小M&A」の意義とは

意義①:経営資源の散逸の回避

・中小企業経営者の高齢化が年々進んでおり、事業承継への関心が高まっている。

 

・こうした中、事業承継の取り組みが活発化しつつあり、後継者不在率は改善傾向にあるものの、

 引き続き事業承継を推し進める必要がある。

 

・後継者不在の中小企業は、仮に黒字経営であったとしても廃業等を選択せざるを得ない。

 近年、廃業件数は増加傾向にあったところ、2020年は感染症の影響もあって過去最多の件数となった。

 

・廃業事業者のうち黒字廃業の比率は約6割である。

 廃業する中小企業の中には貴重な経営資源を有する事業者も少なくないと考えられる。

 

・感染症の影響も踏まえると、経営者の年齢にかかわらず、M&Aによって経営資源の散逸を回避する

 ことの重要性が高まっている。

 

・実際、例えば経営資源のうち従業員については、M&A 実施後に多くのケースで譲渡側の従業員の

 雇用は維持されているとの調査もある。

 

意義②:生産性向上等の実現

・M&Aは、設備投資や研究開発等と並び、中小企業の生産性向上等の重要な手段の一つである。

 具体的には、M&A によって、譲渡側・譲受側ともに、他者の保有する経営資源を活用することで、

 以下などを早期に実現する効果が期待される。

 

 ①規模の拡大によるコア事業の強化・拡大

 ② 垂直統合によるコア事業の強化・拡大

 ③新規ビジネスへの参入

 ④成熟・衰退事業の再編

 ⑤グループ内再編

  

・また、デジタルトランスフォーメーション(DX)を含め、従来の経営スタイルからの発展や、

 従業員の意識改革等の効果も期待される。

 

・M&Aによって経営資源の集約化を行った中小企業は、そうでない企業に比べて生産性等の向上を

 実現しているとの調査もある。

 

・また、感染症の影響により、ウィズコロナ/ポストコロナ社会における「新たな日常」に対応するため、

 事業再構築を考えている中小企業も多い。

 

・年齢が若い経営者ほど、感染症の影響下において、「新たな販路開拓・取引先拡大」や

 「新商品・新サービスを開発」などの新しい取組を行う傾向にあるとの調査もある。

 

意義③:リスクやコストを抑えた創業

 

・後継者不在の中小企業のうち、譲受側が見つからないなど M&Aを実施できない場合には廃業等に

 移行せざるを得ない。こうした場合でも経営資源の一部を引き継いでいくことが重要である。

 

・我が国の開業率は、国際的に相当程度低水準である。また、感染症の影響により、創業計画の

 見直しや延期を余儀なくされた創業準備者も少なくないと考えられる。

 

・こうした中、他者が保有している経営資源を引き継いで行う創業(「経営資源引継ぎ型創業」)

 を促すことは、後継者不在の中小企業にとって経営資源を引き継ぐことにつながる。

 

・創業希望者にとっても創業時におけるリスクやコストを抑える上で有用なケースも少なくない。

 

3)「中小M&A」における課題と対応の方向性

「中小M&A推進計画」では、いくつかの論点で、課題と対応の方向性が示されています。

下表は「中小M&A推進計画」で示された課題と対応の方向性を一覧化したものです。

 

区分 課題 NO 対応の方向性
小規模・超小規模M&A の円滑化 課題①-ⅰ:事業承継・引継ぎ支援センターとM&A支援機関の対応不足 1

取組①:事業承継・引継ぎ支援センターとM&A支援機関の連携強化

(センター間の連携強化を含む)

2 取組②:事業承継・引継ぎ支援センター職員の人員強化、業務標準化
課題①-ⅱ:潜在的な譲受側(創業希望者等)の掘り起こし不足 3 取組①:創業支援事業等との連携
4

取組②:事業承継・引継ぎ補助金における新たな対象類型の創設

(経営資源引継ぎ型創業)

課題②:安心できる取引を確保するための取組の不足 5 取組①:事業承継・引継ぎ支援センターによる士業等専門家の活用支援
6

取組②:事業承継・引継ぎ補助金による支援

(士業等専門家活用費用補助等)

7 取組③:表明保証保険の推進によるリスクの低減
大規模・中規模M&Aの円滑化 課題①:中小企業における M&Aに関する経験・人材の不足 8 取組①:簡易な企業価値評価ツールの提供
9

取組②:事業承継・引継ぎ補助金等による支援

(デューディリジェンス、セカンドオピニオンの推進等)

課題②-ⅰ:M&A前後の取組の不足 10 取組①:よろず支援拠点における経営戦略策定の支援
11

取組②:中小M&AにおけるPMIへの段階的な支援の充実

(中小M&AにおけるPMIに関する指針の策定等)

12

取組③:経営資源集約化に資する税制や事業承継・引継ぎ補助金による支援

(M&A後の設備投資・販路開拓の支援等)

課題②-ⅱ:中小企業向けファンドのすそ野の狭さ 13 取組①:中小企業向けファンドによる支援の取組に関する周知広報
14 取組②:中小企業経営力強化支援ファンド出資事業を通じた中小企業向けファンドのすそ野の拡大
中小M&Aに関する基盤の構築 課題①:事業承継等の準備を後回しにしている中小企業の存在 15 取組①:事業承継ガイドラインの改訂等
16 取組②:取引事業者、業界団体、商工団体、地域金融機関、士業等専門家等からの事業引 継ぎ等に関する早期かつ継続的な、親族等のステークホルダーを含む対話の推進
17 取組③:企業健康診断への発展的な見直し等
課題②:中小M&Aを行う上での制度的課題の存在 18

取組①:所在不明株主の株式の買取り等に要する期間の短縮

(会社法の特例の創設)

19

取組②:M&A手法の選択の幅を狭める制度的課題

(例:許認可等承継)への対応

20 取組③:経営者保証解除に関する制度・事業の周知広報、事業承継支援との連携強化
課題③:中小企業におけるM&A支援機関に対する信頼感醸成の必要性 21 取組①:M&A支援機関に係る登録制度等の創設
22 取組②:M&A仲介等に係る自主規制団体の設立
23 取組③:中小M&Aガイドラインの普及啓発
事業再生・転廃業支援との連携 課題①:事業再生支援との連携強化の余地 24 取組①:事業承継・引継ぎ支援センターと中小企業再生支援協議会の連携強化
25 取組②:事業再生局面における経営資源集約化に資する税制による支援
課題②:転廃業支援との連携強化の余地 26 取組①:事業承継・引継ぎ支援センターにおけるM&A、経営資源引継ぎ支援から、やむを得ず転廃業する場合の相談、専門家の紹介までの切れ目ない支援、士業等専門家等との連携強化
27 取組②:事業承継・引継ぎ補助金による支援(廃業費用補助等)

 

上表から3点抜粋してご紹介します。

① M&A前後の取組の不足

「大規模・中規模M&Aの円滑化」という論点では「M&A前後の取組の不足」が課題として

挙げられています。(上表NO11)

 

「M&A前後の取組の不足」の具体例としては、「M&Aプロセスにおいてやり直したい取組」

として以下などが紹介されています。

 

・シナジー分析

・事業計画の立案/事業価値評価

・PMIの事前検討

・M&A戦略の策定

・事業計画のレビュー

・M&A成立後の経営を任せる人材の検討

 

実行プロセスよりもM&A戦略・事業計画・PMI関連が重要ポイントということがわかります。

 

② 所在不明株主の株式の買取り等に要する期間の短縮(会社法の特例の創設)

 「中小M&Aに関する基盤の構築」という論点では「中小M&Aを行う上での制度的課題の存在」が

課題として挙げられています。

 

そのうちの一つが「所在不明株主の株式の買取り等に要する期間」の問題です。(上表NO18)

 「所在不明株主の株式の買取り等に要する期間」は現行の会社法で5年とされています。

 

例えば、株主名簿に記載はあるが連絡の取れない株主(所在不明株主)がいる場合、その保有株式の

買取り等を行うためには、所在不明株主に対する通知等が5 年以上継続して到達せず、5 年間継続して

剰余金の配当を受領しないことが要件になっています。

 

これでは、円滑にM&Aを行うことが困難であることから、特例を創設する内容の改正法案を第 204 回

国会に提出したとのことです。

 

特例では「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」において、経済産業大臣の認定を

受けた場合に限り「5 年」という期間を「1 年」に短縮することが可能になるようです。

 

③ M&A支援機関に対する信頼感醸成

「M&A支援機関に対する信頼感醸成」に関しては「中小M&Aガイドライン」で求めている

主な取り組みの実施状況を以下のように紹介しています。(上表NO23)

 

「譲渡側・譲受側の両当事者と仲介契約を締結する仲介者であるということを、両当事者に

 伝えていますか。」

→「必ず行っている」98%

 

「専任条項を設ける場合でも、他の支援機関に対してセカンド・オピニオンを求めることを

 許容していますか。」

→「必ず行っている」47%

 

「テール期間は最大でどの程度ですか。」

→「6か月超1年以内」68%、「2年超3年以内」14%

 

5)「中小M&A」のフロー

参考までに「中小M&A推進計画」で示されている「中小M&A」のフローを下表の通りご紹介します。

NO フロー 留意点
1 相談 将来のビジョンやM&Aの希望条件の整理、株式の集約などのM&Aに先立つ「見える化」が重要。
2 意思決定  -
3 企業価値評価 譲渡側経営者との面談や現地調査等に基づいて、企業の価値を評価。当事者間で合意した金額が譲渡金額になる。
4 マッチング 候補者をリスト化した上で選定。
5 交渉 譲歩できない点などを予め固めておくことが望ましい。
6 基本合意の締結 スキームや経営者その他の役員や従業員の処遇、遵守事項を確認の上、契約書に調印することが重要。
7 財務・法務等調査(DD) 譲受側の意向を踏まえ調査を実施。
8 最終契約の締結 DDで発見された点や留保事項を踏まえて最終契約を締結する。
9 クロージング(決済) 株式等の譲渡対価の支払い、資産の移転に伴う登記手続きの確認。
10 ポストM&A  -

 

「中小M&A推進計画」では、具体的な支援制度として以下などが紹介されています。

 

・事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)

・事業承継・引継ぎ補助金(設備投資等)

・事業再構築補助金

・経営資源集約化税制(準備金)

・経営資源集約化税制(設備投資)

・経営資源集約化税制(雇用確保)

 

事業承継補助金で「事業再編」が類型の一つとされているのはなぜかなど

国の施策の背景となる考え方を知っているとより理解しやすくなるでしょう。

 

 

著作権が侵害されたら?

ビジネスモデル成立の3条件

びっくりしました。何の話かというと、ある士業グループページで

ある行政書士法人の方による以下の投稿

 

「【事業再構築補助金マニュアル】を士業様(ご支援者)向けに販売致します!

ご予約受付中ですので、ご興味がありましたら

コメントやメッセンジャーでお気軽にご連絡くださいませ」

 をたまたま見かけ、サンプルPDFを閲覧していた時のことです。

 

コンテンツサンプルにどことなく既視感のある文章が…。

なぜ既視感があるのか考えて、気がつきました。

かつて自分が書いた文章をよく似ているのです。

 

改めて、自分が書いた文章と見比べてみました。下記は自分が書いた文章です。


4.ビジネスモデル成立の3条件とは

ビジネスモデルが「儲けるしくみ」として成立するには、少なくとも3つの条件を満たすことが

必要です。その3条件とは、有用性、実現可能性、持続可能性です。

 

ビジネスモデル成立の3条件  1.有用性  2.実現可能性  3.持続可能性

 

有用性とは、顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的かどうかということです。

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力がなければ買っていただくことができません。

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であることを有用性と言います。

 

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であっても、技術や資金、体制の面などで

実現できなければ成立しません。

顧客提供価値を実現させられることを実現可能性と言います。

 

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的でかつ実現できても、自社が赤字であれば

持続することができません。収益を上げて、ビジネスとして持続できることを

持続可能性と言います。

 

ビジネスモデルは「儲けるしくみ」です。ビジネスモデルキャンバスを使うことで、

自社のビジネスが儲かるしくみにきちんとなっているかどうかを俯瞰的に確認することが

できます。

 

「ビジネスモデルとは?ビジネスモデルキャンバスとは?わかりやすく解説 」


上記文章の掲載箇所は、自社WEBサイトです。書いた時期は2018年2月です。

 もともとマーケティングセミナーでお話していたことを記事としてまとめたものです。

そして、既視感を感じた文章は下記です。 


ビジネスモデル成立の3条件とは

 

ビジネスモデルが「儲けるしくみ」として成立するには、少なくとも3つの条件を満たすことが

必要です。その3条件とは、有用性、実現可能性、持続可能性です。

 

①有用性

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的かどうかということです。

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力がなければ買っていただくことができません。

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であることを有用性と言います。

 

②実現可能性

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であっても、技術や資金、体制の面などで

実現できなければ成立しません。

顧客提供価値を実現させられることを実現可能性と言います。

 

③持続可能性

顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的でかつ実現できても、自社が赤字であれば

持続することができません。収益を上げて、ビジネスとして持続できることを

持続可能性と言います。

 

Point

ビジネスモデルキャンバスを使うことで、自社のビジネスが儲かるしくみにきちんと

なっているかどうかを俯瞰的に確認することができます。


既視感を感じるはずです。文章が同一です。別々に考えて、ここまで同じ文章になるとは思えません。

記事を見た人が無断で文章を流用してコンテンツ作成し、販売しているということです。

 これは、著作権侵害です! 

 

著作権が侵害されたら、どう対応すればいいのか。

特許庁サイトを確認して以下の記載を見つけました。


著作権侵害への救済手続

著作権侵害行為に対しては、裁判所での民事手続による救済として、

①侵害行為等の差止めを求めること

②損害賠償を請求すること

③不当利得の返還を請求すること

④信用回復のための措置等を求めること

が可能です。

また、刑事事件として告訴し、刑事罰の適用を求めることもできます。 

 

著作権侵害への救済手続 | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)


「侵害行為等の差止めを求めることが可能です」と明記されています。

 

そこで、その行政書士法人の代表の方と連絡を取り、

2021年4月11日の時点で「出典を明記します」との回答を得た段階です。

 

なお、「ビジネスアイデア・テスト 事業化を確実に成功させる44の検証ツール」

(デイビッド・J・ブランド/アレックス・オスターワルダー共著)では、

ビジネスアイデアの検証の視点として、以下の3点が示されています。

1) 魅力性  :顧客はこれを望んでいるのか?

2) 実現可能性:これができるのか?

3) 存続可能性:これをやるべきなのか?

そして、それぞれの視点で起こりうるリスクとして以下が説明されています。

1) 魅力性

 ・ターゲットにしている市場の規模が小さすぎる、

・提案している価値を求めている顧客が少なすぎる、

・ターゲット層へのアピール、新規顧客の獲得、既存顧客の維持ができないというリスク

 

2) 実現可能性

・事業を管理・維持できない、拡大できない、

・または主なリソース(テクノロジー、知的財産、ブランドなど)、

 主な活動、キーパートナーにアクセスできないというリスク

 

3) 存続可能性

・ビジネスが費用より多い収益を生み出せないというリスク

また、一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会理事の岡田明穂氏によると

 "仮説デザインにあたっての切口としては、

●Front stage

●Back Stage

●Profit Formula

の3つが示されており、それぞれのエリアを震源地としてのビジネスモデルイノベーションの

パターンが合計39示されています。(参考:「The Invincible Company」)

 

なお、開発者にシニアアドバイザーとなっていただいている

(一社)ビジネスモデルイノベーション協会(BMIA)では、

●マーケティング(BMC右半分)

●エンジニアリング(BMC左半分)

●ファイナンス(BMC下部)

の3つの切口を、基礎講座等にて示しています。"

とのことです。

 

なお、片山の記事では、ビジネスモデルキャンバスを

・マーケティング(BMC右半分)

・組織体制・マネジメント(BMC左半分)

・収益・コスト構造(BMC下部)

の3つの区画でご説明しています。

 

ビジネスモデルキャンバス

 

先の行政書士法人作成のコンテンツPDFでは、ビジネスモデルキャンバスの区画も

・マーケティング(BMC右半分)

・組織体制・マネジメント(BMC左半分)

・収益・コスト構造(BMC下部)

 

の3つに分類されており、その点も片山の記事と同一でした。

 

調べものをするときにネットで検索すること。

それ自体に問題があるわけではないですが、見つけた記事の文章を

そのまま無断流用することは「著作権侵害」です。

 

著作権侵害にならないように気をつけたいものです。

 

弱くても最速で成長できる 「ズボラPDCA」とは(北原孝彦著書)

ズボラPDCA

面白い本を読みました。北原孝彦さんという人が書いた「ズボラPDCA」という本です。

 

北原さんは「2015年に美容室を開業。翌年に2店舗目を展開。立ち上げる美容室は

『店長を作らない』『フレックス制』『仕事が終わったスタッフから帰宅』『週休3日制』など

独自の考えを元にリピート率90%以上、低離職率、入社希望のスタッフが順番待ち。

ゼロから4年で美容室を全国に100店展開(フランチャイズ含む)」という方です。

 

何が面白かったか?というと、日本キャッシュフローコーチ協会主宰者の和仁達也先生と

考え方がとてもよく似ているのです。中に和仁先生が入っているんじゃないか?と思うほどです。

 

キャッシュフローコーチには「こうすれば成果が上がる」という共通言語がいくつかあります。

 

北原さんの書かれていることが和仁先生の考え方と極めて似ているので、結果的に

キャッシュフローコーチ的考え方と酷似しているのです。具体的には以下の箇所などです。

 

1) PDCAを回すことができないのは面倒くさいから

 ”PDCAを回すことができない一番の原因は…「面倒だから」”(p.28)

 

誰もがPDCAが大事とわかっています。だけど、できないんです。

理由は面倒だから。そして社長に何かを強制する人は社内にいないから。

だからこそ「健全な強制力」が必要なのです。

 

2) 脱完璧主義

”何かを始めるときは「勢い」を利用する。「カンペキ主義」は卒業”(p.124)

 

新しいことを始めるとき、人は完璧主義になりがちです。

そして、これがまだできていないから…などと理由をつけて、つい先送りにしてしまう。

だから、新しいことを始めるときは、脱完璧主義でまずはやり切る。

 

ザッカーバーグも言っています。

完璧を目指すよりまず終わらせろ」(Done is better than perfect.)

 

なお、すぐ着手することの重要性を表す言葉として

キャッシュフローコーチの共通言語には「今すぐ15分」というキーワードもあります。

 

3) 言語化で思考の精度を上げる

”行動を検証して再現性を持たせる。このときに必要な作業が「言語化」”(p.141)

 

多くの人が「なんとなく」でしか物事を考えていない。

曖昧なイメージが言語化されていないから、思考がクリアにならない。

言語化して初めて、考えていることが自分自身にとって明確になります。

人に伝えられるようにもなります。

 

4) 「壁打ち」でより速く深く考える

”思考の精度を上げるために人に話す。この作業を「壁打ち」という。”(p.152)

 

”壁打ちの応酬をしているうちに、言語化がどんどん研ぎ澄まされていく。

 言語化が研ぎ澄まされれば、アイデアの精度が高まり、隙や粗のない、失敗しない行動ができるようになる。”(p.158)

 

”壁打ちの目的は相手に何かを教えてもらうことではなく、自分の考えを言語化すること。

 定期的に自分のやっていることを報告するメンター的な人がいるとさらにいい。

 定期的に壁打ちを行うと、PDCAサイクルが回りやすい。”(p.159)

 

北原さんは「思考の精度を上げるために人に話すこと」を「壁打ち」と言っています。

ここは和仁先生の定義と少し違います。

 

和仁先生の定義では

クライアントの思考を助けるためにさまざまな角度から質問を投げかけること」が「壁打ち」です。

 

人が思考するとき、問い(論点)を設定し、その問いに対する答えを考えます。

論点設定と解の探索の往復です。

 

「壁打ち」とは、キャッシュフローコーチが論点設定の役割を担うことです。

論点設定をキャッシュフローコーチが担うことで、クライアントは問いに答えることに思考を集中できる。

 

その結果、クライアントはより短時間でより深く考えることができ、納得の意思決定を見出しやすくなる。

これが和仁先生の考える「壁打ち」です。

 

結果的にやっていることは同じです。

クライアント側から物事を見ているか。コンサルタント側から物事を見ているか。

その違いがありつつ、同じ結論に行きつくところが興味深いです。 

 

5) 1アクション3ゴールで成果を加速する

 

”提案したいのが「一つのアクションでさまざまなリターンを狙う」という仕事術。

できれば”一石六鳥”くらい狙いたい。”(p.178)

 

同じことを日本キャッシュフローコーチ協会では「1アクション3ゴール」と言っています。

 

何かをするとき事前に複数の角度の異なるゴールを設定する。

それによって同じことをしていても、複数のゴールが達成できるので、成果が加速する。

 

角度の異なる複数のゴールを考えることで、着眼点も磨かれます。

 

6) 事前期待のマネジメント

”できない約束はしない。着目するのは相手の「期待値」。「期待値のズレ」を起こさない。”(p.188)

 

コンサルティングという仕事はサービス業です。

サービス業には「無形性」「同時性」「消滅性」「異質性」といった特性があります。

このうちの「無形性」は「形がなく見えない」という特性です。

 

だからこそ、クライアントの期待値との齟齬を生じさせないことが重要になります。

何を提供するのか。事前のすり合わせをすることが必要です。

 

キャッシュフローコーチはそれを「事前期待のマネジメント」と呼んでいます。

 

ズボラPDCA

 

以上、キャッシュフローコーチの共通言語の一端を北原さんの著書に絡めて、ご紹介させていただきました。

 

(1) PDCAを回すことができないのは面倒くさいから
(2) 脱完璧主義
(3) 言語化で思考の精度を上げる
(4)「壁打ち」でより速く深く考える
(5) 1アクション3ゴールで成果を加速する
(6) 事前期待のマネジメント

 

なお、上記内容をFacebookに投稿したところ、和仁先生のコメントは

「成果の出る秘訣は、業界を問わず共通しますね」でした!

 

伴走支援型特別融資/新型コロナウイルス感染症伴走支援資金とは。事業再生サポート融資(感染症対策枠)とは

「伴走支援型特別融資」では「経営行動計画」の作成が必要

ゼロゼロ融資が2021年3月末で終了します。

 

ゼロゼロ融資とは

ゼロゼロ融資とは、コロナ禍で苦しむ中小企業のために、2020年5月に新設された融資制度です。

 

融資金額は上限4,000万円、融資期間は最長10年間で、据置期間は最長5年。

月の売上が前年比15%減の法人の場合、当初3年間、実質無利子・無保証料となる制度です。

 

なお、「ゼロゼロ融資」という名称は通称です。

 

実際は都道府県の制度融資として実施されており、名称は都道府県別に違っています。

大阪府では「新型コロナウイルス感染症対応資金(保証料等補助型)」という名称です。

 

2020年5月1日に上限3,000万円で開始され、6月に上限4,000万円となり、2021年1月29日には

融資上限額が6,000万に引き上げられました。

 

名称 民間金融機関での実質無利子・無担保・据置最大5年・保証料減免の融資(通称ゼロゼロ融資)
融資上限額 4,000万円 → 6,000万円(2021年1月29日)
返済期間 10年以内
据置期間 5年以内
金利 都道府県別に固定金利(大阪府では1.2%)
保証料

都道府県別に設定(大阪府では年0.85%・経営者保証免除対応を受ける場合は年1.05%)

金利・保証料の軽減

■軽減内容

・金利:当初3年間

・保証料:全期間

 

■軽減対象者

・個人事業主(小規模企業者のみ)

 売上高が5%以上減少の場合は、保証料なし、金利当初3年間なし

 

・法人、個人事業主(小規模企業者以外)

 売上高が15%以上減少の場合は、保証料なし、金利当初3年間なし

 売上高が5%から15%未満減少の場合は、保証料半額補助

対象者

セーフティネット保証4号、5号、危機関連保証の認定を受けていること

※大阪府のゼロゼロ融資「新型コロナウイルス感染症対応資金(保証料等補助型)」については以下の大阪府サイトをご参照ください。

http://www.pref.osaka.lg.jp/kinyushien/korona/index.html

 

一方で、このゼロゼロ融資については金融機関が貸出残高を伸ばす営業手段に使われているのでは?

という批判もありました。

 

なぜなら、無利子・無保証料なので、企業に対して提案しやすく、かつ金融機関もリスクがないためです。

 

結果的に、保証協会付融資が増加し、同時に、プロパー融資が減少。

金融機関と企業の関係性が希薄になっているのでは?

本来、必要な本業支援がなされていないのでは?との指摘もなされています。

 

また、多くの都道府県での金利が1%前後であるのに対し、奈良県では、2.175%という高い金利を設定。

企業を助ける趣旨のゼロゼロ融資が地元金融機関の収益向上に使われたとの指摘もありました。

 

このゼロゼロ融資が3月末で終了します。

では、4月からの融資制度はどうなるのでしょうか。

 

新型コロナウイルスの影響に苦しむ中小企業を対象とする2種類の融資制度の新設

4月からは、新型コロナウイルスの影響に苦しむ中小企業を対象とする融資制度として、

2種類が新設されるようです。

 

それが「伴走支援型特別融資/新型コロナウイルス感染症伴走支援資金」と

事業再生サポート融資(感染症対策枠)」の2つです。

 

特徴は両者とも「金融機関による継続的な支援を前提」としている点です。

おそらく、ゼロゼロ融資で指摘された弊害を踏まえてのことだと思われます。

 

伴走支援型特別融資/新型コロナウイルス感染症伴走支援資金とは

「伴走支援型特別融資/新型コロナウイルス感染症伴走支援資金」は市町村の認定を受け、

「経営行動計画」を作成して、経営改善を進める中小企業等が対象です。

 

融資限度額が、4,000万円であること、貸出期間の最長10年、据置期間の最長5年はゼロぜロと同じです。

 セーフティネット保証4号、5号、危機関連保証、いずれかの認定を受けていることが必要な点も

ゼロゼロと同じです。一方、違いは以下の3点です。

 

(1)今後取り組む事項(アクションプラン)を作成すること

(2)⾦融機関が継続的な伴⾛⽀援をすること

(3)無利子・無保証料ではないこと

 

この3点です。

  

無利子・無保証料ではないことについては、⾦利は⾦融機関所定の金利、保証料は原則0.85%。

保証料は、売上減少要件▲15%を満たす場合には、事業者負担分が0.2%になるようです。 

 

名称 伴走支援型特別融資
融資上限額 4,000万円
返済期間 10年以内
据置期間 5年以内
金利 金融機関所定
保証料(事業者負担分) 0.2%(原則0.85%)
売上減少要件 ▲15%以上
対象者

・セーフティネット保証4号、5号、危機関連保証の認定を受けていること

・今後取り組む事項(アクションプラン)を作成すること

・金融機関が継続的な伴走支援をすること

 

また、ゼロゼロ融資は無担保でしたが、伴走支援型特別融資では、担保は必要に応じて徴求とされています。

経営行動計画とは

伴走支援型特別融資を受けるためには「経営行動計画」の作成が必要です。

この経営行動計画については、以下の内容が必要とされています。

 

・計画期間:原則5事業年度(最短3事業年度)

・記載事項:①経営に係る現況 ②課題 ③課題を克服するための取組事項

 

融資を受けた企業は、作成した「経営行動計画書」を実行し、金融機関へ定期的に報告する必要があります。

報告頻度は少なくとも「四半期に1回」です。

 

金融機関は少なくとも四半期に1度は以下3点を行うこととされています。

① 中小企業の経営状況の確認

② 経営行動計画の実行状況等の報告を受領

③ 経営支援の実施

 

「経営行動計画の実行状況等の報告を受領」とされているので、書面での提出が必要と思われます。

 

また、金融機関は年1回、信用保証協会に以下3点を電子データで報告することとされています。

① 経営行動計画の実行状況

② 財務状況

③ 金融機関の経営支援状況

 

中小企業庁「経営行動計画書」のサンプル(PDF形式:122KB)

https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2021/210325hosyo02.pdf

事業再生サポート融資(感染症対策枠)とは

「事業再生サポート融資(感染症対策枠)」は債権者全員の合意を得た計画に従い、事業再生を

進める企業が対象です。融資限度額は、2億8,000万円です。

 

貸出期間は最長15年、据置期間は最長5年。

⾦利は⾦融機関所定、保証料(事業者負担分)は0.2%とされています。

 

名称 事業再生サポート融資(感染症対策枠)
融資上限額 2.8億円
返済期間 15年以内(⼀括返済の場合1年以内)
据置期間 5年以内
金利 金融機関所定
保証料(事業者負担分) 0.2%(原則0.85%)
対象者

中小企業再生支援協議会や経営改善サポート会議等の支援により作成した事業再生計画を実行すること

 

どちらの制度でも、金融機関が継続的に進捗状況の確認や経営支援をすることが要件とされています。

  

ゼロゼロ融資では、要件を満たす企業は比較的容易に借入できましたが、

今後は「経営行動計画」の策定や金融機関から進捗確認を受けることが要件になります。

 

企業側も経営改善に向けた一層の努力が求められるとともに、どの金融機関をメイン行とするのか、

その見極めが必要と言えそうです。 

 

※参考資料:経済産業省「令和2年度第3次補正予算案の事業概要」

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/kihonmondai/seidsekkei/download/006_2_2.pdf

※中小企業庁「中小企業に対する金融機関の伴走支援や早期の事業再生を後押しするための信用保証制度」(2021年3月25日)

https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2021/210325hosyo.html

歯科医院向けキャッシュフロー経営セミナーの講師を務めます

10年先も見通して理想の医院を実現する!マネジメント実践セミナー

2021年2月21日(日)に歯科医院向けキャッシュフロー経営をテーマにしたセミナーの講師を務めます。

なぜ、歯科医院向けキャッシュフロー経営セミナーの講師を務めるのかをテーマに書いてみました。

 

日本人の健康を守るには口腔環境の改善が重要

メタボリック・シンドロームと歯周病との関連が指摘されています。

 

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満と、高血圧、血清脂質異常、高血糖などを併せもった状態のことです。

 

体が健全ではない状況で、さまざまな病気が次々と発症していく。

これがメタボリック・ドミノです。

歯周病や虫歯は、このメタボリック・ドミノの最上流に位置しています。

 

口腔内細菌により、メタボリック・ドミノが始まると糖尿病や脳卒中、心不全など疾患のリスクが高まります。

口腔環境の悪化が全身の健康の悪化を引き起こします。

 

全身の健康を守るために必要な口腔環境の改善に重要な役割を果たすのが歯科医院です。

 

口腔環境を守るのは歯科医院

歯科医院は、日本人の口腔環境を守る存在です。

ところが、歯科医院は、長期的・構造的な事業環境の変化に直面しています。

 

また、歯科医院は多額の設備投資が必要であり、経営判断の良否が後々まで経営に影響を及ぼすという特徴があります。

一方で、歯科の知識・技術に卓越しておられても、経営数字については詳しくない歯科医院さんも多いのが現状です。

 

日本キャッシュフローコーチ協会が提携している、株式会社プラネットさんでは「魅力ある豊かな歯科医院」を理念に掲げ、歯科医院向けにキャッシュフロー経営をテーマにした「マネジメント実践セミナー」などのセミナーを継続開催されています。

 

「10年先も見通して理想の医院を実現する!マネジメント実践セミナー」の内容は

「マネジメント実践セミナー」では、理想の歯科医院を実現されたい歯科医院の院長を対象に、以下のようなお話をお伝えしています。

 

・スタッフにいくら支払うのがベストか。

・いつ、いくら設備投資すればいいのか

・いくら売上を作ればお金の不安がなくなるのか。

・いくらまで借入をしてOKなのか。

 

前回、プラネットさんの「マネジメント実践セミナー」の講師をさせていただいたときには、参加された歯科医院様から以下のようなフィードバックをいただきました。

 

・決算書の見るべきポイントがわかりました。

・今後の返済に必要な貯えを生み出すための売上目標の立て方がわかった。

・考え方や決算書のどの部分を見たらいいのか明確になった。人件費についての考え方もすごくわかりやすかった。

・スタッフと院長の医院のお金に対する認識のずれをどうやって埋めるかについて、ヒントが得られた。

・労働分配率について知ることができ、スタッフの給与の決め方がわかりました。

 

私が講師を務める回は、2021年2月21日(日)10時~13時半です。

オンラインセミナーなので、全国どこからでもご参加可能です。

 

他の日程もありますので、ご都合のよいタイミングでご参加いただけます。

 ぜひ、知り合いの「理想の歯科医院を実現されたい歯科医院」様にご紹介ください。

 

「10年先も見通して理想の医院を実現する!マネジメント実践セミナー」

(開催日:2月4日(木)、2月11日(木)、2月21日(日)、3月4日(木)、3月7日(日)、3月18日(木))

 

 

※詳細確認及びお申込みは以下からお願いいたします。

http://www.dentalx.jp/04event/seminar/cf_ws/210204.html

 

 

地域金融変革運動体とは

地域金融変革運動体

 

2020年9月12日、長野県諏訪市で「SUWAリレバンサミット2020」という金融関係者のイベントがあったことを前回書きました。

このイベントは諏訪信用金庫の主催です。共催が「地域金融変革運動体」です。

 

イベントで「地域金融変革運動体」メンバーとして挨拶されたのが、大阪の銀行員の吉澤徹氏。

 

吉澤氏は「地域金融変革運動体」について「地域金融に熱い想いを持った人たちの集まり・ネットワーク。

それぞれが属する組織を超えた、打てば響く個人のつながり。部活動。地域金融の共感集団」

と説明された上で、以下のようなエピソードを紹介されました。

 

心打たれる内容でしたので、そのままご紹介させていただきます。(以下引用です)

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昨年(2019年)の7月、東京で地域変革運動体の大納涼会が開催されました。

 

その二次会でバラバラに座り、お隣にいる方と

「いや初めまして」と名刺交換をさせていただいたんです。

 

そのときにいただいたお名刺に

「諏訪信金 長地支店 支店長」と書いてあり、びっくりしたんです。

 

「えー、諏訪信金さんですか。私、実は長野県の諏訪市の出身の人間でありまして

高校3年までは、諏訪の地で生まれて育ってきた人間です。

大学入学から大阪に移り住みまして、大阪の銀行に就職したんです」

 

で、その後、その諏訪信金の支店長とお話させていただきまして

「どこにお住まいだったんですか」

「いやー、こうなんですよ」みたいなお話させていただきましたら、

支店長の顔がはっと変わったんですね。

 

「お母さん、知ってますよ」と。驚きました。

「ええーっ」と。

「いつも自転車で走って、お母さん、がんばってましたよね」みたいなお話をされるんです。

 

なんと、その支店長が昔、私の母親の担当として

長野県の実家に訪問してくれていたと。そんなことを聞きました。

これはもうびっくりしました。

「へー、そんなことってあったんや」と。

 

私、大阪に移り住んで仕事をしていたんですが、

なかなか長野県まで帰ってくることはできませんでした。

 

まあ2年に1回とか、3年に1回とか。そんなペースでしか帰ってこれませんでしたけども

帰るたびにですね。母親が私に言うんですよ。

 

「徹な。信金さんが母さんの所に来てくれてな。とってもいい人。

母さん、とっても嬉しいんだよ」と。

 

「なんかね。信金さんが来てくれると、大阪でおまえもね。

こうやって、たくさんのお客さんに喜んでいただいている。

そんな風にがんばっているのかなと思えると

もう信金さんが来てくれたら、おまえが帰ってきてくれたみたいで、

母さん嬉しくて嬉しくて、とっても楽しみにしているんだよ」

って本当に帰るたびに聞いていたんですよね。

 

私は返す言葉もなく

「ああ、そう、よかったね」と言っておりましたが、

 

まあ、その信金さんに東京で隣に、会うことができたとは、

本当に驚いて驚いて、こんなご縁ってあるのかなと

こんな素晴らしい、ありがたいご縁をちょうだいした運動会の会に感謝したいと感じた、

そういうことがありました。

 

(中略)

 

私はずっと大阪で働いておりました。

 

母親から聞いておりました

「おまえもこうやって大阪でたくさんのお客さんに喜んでいただいているのかな」

っていうその言葉がずっと頭から離れずに、

 

一人でも多くのお客様に元気になっていただくことはできないかな。

何かお客さんのお役に立てないのかな。

という思いで、活動をしてきたところなんですね。

 

これは私だけじゃありません。

おそらく、ここにお集まりの方もそのジレンマというか。感じておられると思います。

 

皆さんね、今、これしなあかんねんと。

自分のお客さんにこういうことをしてあげなあかんねんと。

 

でもな、求められているの、これやろと。

これしなかったら、店の表彰なり評価なり、俺の生活なり、ちょっとなかなかうまいこといかないよねと。

 

やらなしゃあないよねということで、やりたくてもできない状態にあるんじゃないでしょうかね。

これってものすごいね。大事な話だと思うんですよ。 

 

今、向かわんとあかんべきことにきちっと組織として対応する。

これが今、一番求められていることじゃないんでしょうか。

 

本当にそういう切実な想いで一人ひとりの職員が働いているということを

(銀行の)経営に携わる方にはしっかりと理解していただきたい。

そんな風に思います。

 

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銀行員というと、一般に合理的でクールなイメージがあると思います。

実際には、こんな熱い心のバンカーもおられるということですね。

 

このエピソードは、「捨てられる銀行 4 消えた銀行員 地域金融変革運動体」(橋本卓典氏)でも

詳しく紹介されています。

 

ぜひ一読されることをお勧めいたします。

 

捨てられる銀行 4 消えた銀行員

金融検査マニュアル廃止後の融資に係わる検査監督の考え方と進め方とは

金融検査マニュアル廃止後の検査監督

 

2020年9月12日、長野県諏訪市で「SUWAリレバンサミット2020」という金融関係者のイベントがあり、リモートで視聴させていただきました。主催は、諏訪信用金庫さんです。

 

その中で、「金融検査マニュアル廃止後の融資に係わる検査監督の考え方と進め方」というお話がありましたので、ご紹介します。

(1) 金融庁の任務の変化

まず、なぜ「金融検査マニュアル」が廃止されたかというと、金融行政の置かれた状況の変遷の中で、金融庁の任務が変化してきたということがあります。

< 金融行政を巡る主な出来事 >

 

1997年  北海道拓殖銀行や山一証券等の破綻

1998年  金融監督庁発足。日本長期信用銀行や日本債権信用銀行の国有化

1999年 「金融検査マニュアル」公表

2000年  金融庁発足

2001年  特別検査の実施(主要行)

2008年  リーマンショック

2012年  アベノミクス開始

2013年  金融モニタリング基本方針公表

2014年  金融モニタリングレポート公表

 

金融庁が発足した1998年、前年には、北海道拓殖銀行や山一証券等の破綻がありました。

 

発足当時の主な課題

1.金融行政の信頼の回復

2.不良債権問題の解決

3.利用者保護のためにミニマム・スタンダードの徹底

 

そうした課題認識を踏まえての金融庁の任務は、

1. 金融システムの安定

2. 利用者の保護・利用者利便の向上

3. 公正・透明で活力ある市場の確立

 

発足当時の検査・監督の方針

1.ルール重視の事後チェック行政

2.厳格な個別資産査定中心の検査

3.法令遵守確認の徹底

でした。

上記検査・監督方針は、当時の金融庁任務を遂行するにおいて必要なことでした。

上記の方針で取り組んだことで、不良債権問題は収束し、最低限の利用者保護の徹底が図られました。

 

一方で、結果的に副作用としてさまざまな弊害が発生するに至りました。

 

主な副作用は以下の3点です。

1.形式への集中(借り手の事業内容ではなく、担保・保証があるかを必要以上に重視)

2.過去への集中(将来の経営の持続可能性よりも、BS(過去の経営の結果)の健全性に集中)

3.部分への集中(金融機関の経営全体の中で真に重要なリスクを議論するのではなく、個別の資産査定に集中)

このような金融行政の弊害の認識にもとづいて、金融庁では改めて、金融行政の究極的な目標は何かを再考しました。

 

そこで出てきた金融行政の究極的な目標とは

企業・経済の持続的な成長を支え、国民の安定的な資産形成に寄与することを通じて、

 国民の厚生の最大化に貢献すること」。

 

ところが「金融検査マニュアル」が残っている限り、金融機関が「金融検査マニュアル」の呪縛に捉われてしまう。

その弊害を考慮し「金融検査マニュアル」の廃止に踏み切ったとのことです。

 

(2) アメリカの査定と日本の査定の違いは

金融庁では「金融検査マニュアル」廃止後、アメリカのFRPの人に改めて、資産査定について学んだそうです。

そうすると、もともと「金融検査マニュアル」策定のときもアメリカのFRPに学んだつもりが

日本は日本で独自の進化を遂げていて、アメリカのやり方とはかなり違うことに気づいたそうです。

そこで、わかったことは

 

・アメリカの査定では内部格付と引当は必ずしもリンクしていない。

・区分の目標は、与信の質の正確な把握であって、引当の準備作業ではない。

・毀損債権は早くチャージオフ(償却)する。

・非毀損債権のほとんどは一般貸し引きが大部分を占めている。

・一般貸し引きのやり方の最大8割程度は定性要因。つまり経営者の判断。

 

経営判断とは、この金融機関がどういう分野にリスクを取っていて、どういうポートフォリオを作って、

どういう融資をしようとすると、そこに連動して、どういうリスクがありうるのか定性判断をして、

一般貸倒引当金に相当するものを準備する。

 

経営方針と融資の方針とそれに伴って、どういうリスクがあるかという判断と

一般貸倒の引当金を積むことが一体になっている。

 

それに対して、日本では、

・債務者区分して「要注意」より上になると一般貸し引き。

・貸倒実績に基づいて機械的に引き当てを積んでいる。

・毀損債権のやり方を非毀損債権にまで適用している。

・経営判断や融資の方針と引き当てが無関係である。

 

そうしたことがわかって、その違いに驚いたそうです。

 

(3) 金融検査マニュアル廃止後の融資に係わる検査監督の考え方と進め方とは

では、金融機関が創意工夫を行いやすくするには、どうすればいいのか。

 

1.一律の目線ではなく、金融機関の経営理念・戦略の多様性があることを理解し、

  金融機関の個性・特性に着目し、これに即した検査・監督を行う。

2.当局がこのような検査・監督を実践することで

① 早期の顧客の業況の変化を引当に反映させることにより、迅速な支援が可能となる

③ 将来を見据えた幅広い情報に基づき、より的確な金融仲介。引当が可能となる。

 

つまり、金融機関の経営理念・戦略に応じた検査・監督を行う。

 

1.金融機関がどのような経営環境の中で、何を目指しているのか(経営理念)、

  そのためにどのような経営戦略や融資方針、リスクテイク方針を採用しているのか。

  金融機関の固定・特性を理解する。

 

2.その上で、どのように金融仲介機能を発揮しようとしているのか。

  それに伴う健全性上の課題は何かを明らかにする。

 

 引当については、可能であれば、将来を見据えた引当の見積を促す。

 

1.金融検査マニュアルに基づいて定着した現状の引当実務(主に過去実績をもとに査定)は否定しない。

2.マニュアルに記載がなくとも、足元や将来の情報に基づき、より的確な引き当てと早期の支援を

  可能にする。

 

まとめると、金融機関がそれぞれの経営理念・経営戦略・経営方針に則って、融資ポートフォリオを作り、

それがどのくらいのリスクがあるのか認識して、引当を積むということを一貫してできているのか。

その全体を議論できるようにする

 

これが金融検査マニュアル廃止後の融資に係わる検査監督の考え方と進め方とのことでした。

 

zoom×シナリオプランニング・ワークショップで感じた3つのこと

シナリオプランニング

 

2020年の4月、5月をふり返ってみると

 

4月  7日 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡の7都府県を対象に緊急事態宣言が発令。

4月16日 緊急事態宣言の対象を全国に拡大。
5月14日 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡・北海道以外について緊急事態宣言を解除。

5月21日 大阪・京都・兵庫の3府県について解除。
5月25日 東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道についても緊急事態宣言を全面解除。

人の移動や対面での打ち合わせ・会議等がしづらくなり、

在宅勤務やリモート会議が一気に進んだ時期でした。

 

この期間中、従来訪問で実施していたコンサルティングもオンライン化したり

研修もオンラインで実施したりしました。

 

また、メルマガで無料相談やセミナーの告知をしたところ、遠方の企業の方に

ご参加いただいたりもしました。

 

ZOOMのメリット・デメリットは?

 

実施してみたZOOMのメリットとしては

 

・遠方の方にもご参加いただける。

・移動しなくていいので、付加価値業務に時間を効率的に使える。

・思い立ったときに、すぐミーティングできる。

 

ZOOMのデメリットとしては

 

・参加者のリアクションがわかりにくい。(特に画面が暗くて表情がよく見えない場合など)
・前後の雑談などでの人間関係構築がややしづらい。

・同じ空間を共有することのつながり感が得られにくい。

・話すときに間が取りにくい。(間を取って話すと「画面が固まった」と勘違いされる)
・ノートパソコン等の環境が整っていない企業とはそもそも実施できない。

などなど。実施して気づいたことも数多くありました。

 

シナリオプランニングとは

 

さて、いろいろやってみた中で、記録しておきたいと思ったことの一つが
ZOOMでのシナリオプランニング・ワークショップです。
 
シナリオプランニングとは、起こりうる複数の未来シナリオを予め想定しておくことで
危機管理能力を高め、意思決定の質を上げる手法です。

 

なぜ、ZOOMでシナリオプランニング・ワークショップをやってみようと思ったのか。

それは、新型コロナウィルスの問題がどうなっていくのか、しっかり考えてみたいと

思ったことがその理由でした。

 
・新型コロナウィルス感染症の問題は、今後、どうなっていくのか。いつまで続くのか。
・どのような分野にどのような波及効果があるのか。
・新型コロナウィルス感染症の問題が収束しても、たぶん元の世界には戻れない。
・おそらく大きな時代の転換期にいるのだろう。
・ただ、渦中にいると、目の前のことで頭がいっぱいになりがち。


 「今は早くコロナが収束してほしいだけ」とか
 「早く緊急事態宣言が解除になってほしい」とか
 「コロナなんてもうウンザリだ」

 「自粛疲れ」

 などなどの言葉が聞こえてくるけれど

 

・後で考えたら「冷静に考えたら、気づけることはあったのでは?」と思うかもしれない。
・不確実性が高い状況下だからこそ、もっと長いスパンで先を考える必要があるのでは?
・緊急事態宣言の最中でもできることがあるのでは?
 
緊急事態宣言下の4月23日、私はそんなことを考えていました。
そう思った思いつきのまま、Facebook にこんな投稿を投げかけてみたのです。

 

シナリオプランニング・プロジェクトのスタート

 

”【完全な思いつきです】

ある一つの出来事を契機に、世の中の情勢が大きく変わることってありますよね。

たとえば「新型コロナウイルスの登場」などはその最たるものだと思います。

 

では今後はどうでしょうか?どのような情勢に変化していくのか?

みんな知りたいことだと思います。

 

これを予測することは誰にも難しいと思いますが、考えてみることはできます。
そのときに使える手法が「シナリオプランニング」です。


「シナリオプランニング」とは今後起こりうる(起こるかもしれない。起こらないかもしれない)ことを考え、

起きたらどうなるか。起きなかったらどうなるかを考えてみることで、起こりうる未来に備える考え方です。

 

今後起こりうることのうち
・人の心理が動く、大きな出来事は何か?
・それが起こったら、一気に潮目が変わることは何か?
・ブレイクスルーは何か?


たとえば
・ワクチンの早期実用化
・治療方法の確立
・新型コロナに関する新たな知見の発見
・行政・警察・医療等社会インフラの毀損・機能低下
・死者数がインフルエンザ死者数に達する


などなどが考えられます。そして、それが起こったら、その後はどんなシナリオが起きうるか。

複数のシナリオを考えておくことで、未来に備える手法が「シナリオプランニング」です。


私は以前に「シナリオプランニング」を学び、知的資産経営の一部で使っているのですが、

今こそ「シナリオプランニング」の手法を活用すべき時かもしれないと感じています。


もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、どんな形になるか。実現できるか。

現時点でノーアイデアですが、一緒に考えてみませんか?”

 

この投稿に10人の方々がコメントをくださって、シナリオプランニング・プロジェクトが

スタートすることになりました。

 

さて、リモートでのワークショップをどう進めたのか

 

メンバーが決まって、スタートしたシナリオプランニング・プロジェクト。

具体的には、4月末から5月初めのゴールデンウイークの期間に、3日に分けて実施することにしました。

 

さて、シナリオプランニング・ワークショップでは、複数のメンバーが対話しつつ、

模造紙に付箋を貼りながら、シナリオ作成していきます。

 

模造紙に付箋部分をリモートの場合、どう進めたのかというと

これは、Googleプレゼンテーションを使いました。

 

Googleプレゼンテーションとは、オンライン版のパワーポイントです。

Googleスプレッドシートのパワーポイント版です。

 

ZOOMで話しながら、Googleプレゼンテーション上で付箋をペタペタやるイメージで実施しました。

 

実際にやってみた記録が下の図です。

 

シナリオプランニング・ワークショップ
シナリオプランニング・ワークショップ

 

下のチャートはこのときの意見交換を元にベースシナリオをまとめたものです。

 

(シナリオプランニングでは、ベースシナリオとサブシナリオを作成します。

 ベースシナリオは予想される未来。サブシナリオは起こりうる複数の未来シナリオです)

シナリオプランニング

zoom でシナリオプランニングのワークショップをやってみて感じた3つのこと

 

実際に3日間のプロジェクトをやってみた感想としては…。

自立性・主体性の高いメンバーの場合は、ZOOMでも十分にワークショップが可能」ということです。

 

言葉を返すと、参加者が受け身な場合は、なかなか難しい…とも言えます。

理解状態が十分に把握できないし、反応を見ながらの細やかなフォローもしづらいためです。

 

そして今回、改めて、シナリオプランニング・ワークショップを行うことで

 

1.一人で考えるよりも視野が広がる。創発効果が高い。
2.相互壁打ちで考えをまとめていきやすい。
3.情報感度が高まる。

 

ということを体感することができました。

 

上記1と2は、ワークショップ形式によるメリット、

3は、シナリオプランニングという手法自体のメリットです。

 

「相互壁打ち」という言葉は補足説明が必要かもしれません。

 

考えを聞いて、質問で返すことで、より考えを広げてもらったり、深めてもらうことを

「壁打ちの相手を務める」と言っています。キャッシュフローコーチ用語です。

 

今回は、複数メンバーでお互いに意見交換しながら、考えをまとめたので、「相互壁打ち」の状態でした。

 

こうやってふり返りをしてみると、ZOOMだから…という特有のことはあまりないようにも見えます。

 

ただ、今回、手をあげてくれた10人のメンバーの中でシナリオプランニングの経験者は一人だけ。

後の9人は、シナリオプランニングは今回初めてというメンバーでした。

 

未経験のメンバー、しかも、東京、宮城、京都、大阪、兵庫、広島、高知のメンバーに集まってもらうことが

できたというのはZOOMならではの良さと言えるでしょう。

 

参加メンバーによる感想は

 

今回の参加メンバーの方々からはこんな感想をいただきました。

 

・「面白かった。モノの見方・考え方が多面的になった
・「どんな要因が物事を引き起こすか想定してみること。一人で考えるよりもふり幅が大きくなった。

  シンプルにありがたいと思った」
・「足元のことで精一杯で不安だったが、先を見ることで希望を感じることができた

  一歩踏み出していきたい」

・「参加できてよかった。こうなったら、こうなるとちゃんと見ようとしていなかった。

  悲観的なことばかりじゃなく、チャンスはきっとある。自分の存在価値ややりたいことは何か。

  改めて考えたい。」
・「刺激を受けた。地域が違うとこうも違うのか」
・「コロナは人類史上、産業革命なみの事態。シナリオプランニングを経験できた。

  リアルなら、付箋を使うところを、googleプレゼンテーションを使う手法も面白かった。

  自分が関わっていること以外を俯瞰的にみることができた。ミクロに落とし込んでいけそう」

・「自分はどうしないといけないか。ヒントが見つかった」
・「楽しかった。自分ひとりでは到底気づけないことや、ハッとするようなことがたくさんあった

  頭の中を整理できた」

 

スペシャル・サンクス・トゥ

 

今回、プロジェクトに参加してくださった

 

足立早恵子さん(中小企業診断士)
乾 京子さん  (中小企業診断士)
及川宗峰さん (キャッシュフローコーチ)
荻野将一さん (キャッシュフローコーチ)
神佐真由美さん(税理士)
島本栄光さん (システムアナリスト)
中尾友和さん (中小企業診断士・キャシュフローコーチ)
仲光和之さん (中小企業診断士・キャッシュフローコーチ)
中村佳織さん (中小企業診断士)
はらゆきこさん(ファシリテーター・研修講師)

 

ありがとうございました!

 

シナリオプランニング
シナリオプランニング

 

また、そのうちにご一緒しましょうね。

今、資金確保と社員の安全対策を

 

新型コロナウイルスの影響で多くの中小企業が苦しんでおられます。
困難な状況下の中小企業にまずお願いしたいことは手元資金の確保です。

理由は、企業においては【資金ショート=倒産】であるためです。

 

早く動いた企業は、早期に融資を受けられ、今、落ち着いて今後の対応策を前向きに検討することができておられます。

 

資金調達方法としては、遊休資産の売却の検討なども必要でしょう。

そして、すぐ動いていただきたいのは、やはり金融機関からの借入です。

 

その中でも、まず検討したいのは日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」です。

 

(1) 日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」

日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」は、最近1か月の売上が前年比5%以上減少の場合に、利用できる融資制度です。

 

売上が15%減少していれば利子補給の対象になります。

 

15%減少は小規模法人の場合。中規模法人の場合は売上20%以上減少が要件。小規模法人とは、製造業・建設業・運輸業などでは従業員数20人以下・サービス業・卸売業・小売業では5人以下)

 

最長5年の据置期間もあります。

 

据置期間とは、金利だけ支払えば、元金は返済しなくてもいい期間のことです。

 

通常、借入しても返済が資金繰りの負担になることが多いです。

元金を返済しなくていいとなると、資金繰りはぐっとラクになります。

 

手続きは、郵送・インターネットで申込が可能です。

 

日本政策金融公庫では、緊急事態宣言下の計50支店で、営業終了時間を17時から15時までに変更し、インターネット申込や、郵送による申込書類の提出を推奨しています。

 

●日本政策金融公庫

https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_200415a.pdf

 

ただし、日本政策金融公庫には現在、申込が殺到し、今申し込んでも2か月待ちという話も聞いています。


日本政策金融公庫以外で利用を検討したいのが、民間の金融機関の保証協会付融資です。

 

(2) 保証協会付融資

保証協会付融資には、いくつかの種類があります。

 

売上が20%以上減少の場合、「セーフティネット保証4号」が利用可能です。

 

この「セーフティネット保証4号」の利用には、市区町村の認定証が必要です。

 

大阪市の場合は大阪産業創造館2Fで認定証の申請を受付しています。

 

ただし、認定証の申請のために多くの企業が殺到し、受付のために、3時間待ち、4時間待ちの状態となっています

 

大阪市では、認定証の申請待ちでの感染リスク回避のため、「セーフティネット保証4号」と「危機関連保証(6項)」について、2020年4月15日から郵送による申請受付を開始しています。

 

●大阪市

https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000500712.html


また「売上は下がっているけれど、20%以上ではない」という場合には、「セーフティネット保証5号」が利用できる場合があります。

 

こちらは、売上5%以上減少が対象です。

 

ただし業種の指定があるので、自社が対象かどうかは確認が必要です。

 

この「セーフティネット保証5号」の認定申請については、郵送申請の対象外となっている点にも注意が必要です。

 

保証協会付融資の場合、借入の申込先は民間の金融機関になります。

 

ふだんから借入のある企業の場合は、借入のある金融機関に相談できるでしょう。

 

困るのは、無借金の会社です

 

財務内容がどんなに健全でも、通常、金融機関はふだん取引のない企業からの突然の借入の申込を歓迎しないものです。


金融機関は一般に、リスク回避指向なので、取引のない企業からの突然の借入の申込に対しては、どうも警戒心があるようです。

 

ただし、今は「新型コロナウィルス感染症に係る資金繰り等相談窓口」を設けている金融機関もあります。

どうしても相談する先がない場合は相談してみてはいかがでしょうか。

 

(例)関西みらい銀行「新型コロナウィルス感染症に係る資金繰り等相談窓口」
https://www.kmfg.co.jp/news/kmfg_c/download_c/files/20200217_1f.pdf

 

(3) 福祉医療機構の無担保・無利子融資

医療・福祉関係の場合は、福祉医療機構からの融資も可能です。

 

新型コロナウイルスの感染症の影響を受けた福祉・医療関係施設に対する、無担保・無利子の融資を行っています。

 

●福祉医療機構

https://www.wam.go.jp/hp/fukui_shingatacorona/

 

(4) 固定費削減

資金調達と合わせて、固定費削減も検討したいところです。

固定費の中で特に大きいのは家賃でしょう。

 

国土交通省は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、飲食店等のテナントの賃料の支払いについて柔軟な措置の実施を検討するよう、不動産関連団体などに要請しています。

 

●国土交通省

http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000201.html

 

ただし家主さんも売上低下は痛手です。

国土交通省からの要請はあくまで要請であって、強制力はありません。

 

依頼するときは「この場所で営業を続けたい」という意思を誠意をもって伝え、依頼することが必要でしょう。

そして、できれば合意したことを書面で残しておくことができれば、より安心です。

 

他には、活用度の少ない定期会費や効果のよくわからない広告費等々も見直しをしたいところです。

 

企業によっては、保険料が多額である場合もあるでしょう。

 

保険会社については、解約するという選択肢以外に契約者貸付を受けることも可能です。

解約せずに契約者貸付を受けるメリットは保証を継続できる点です。

 

保険会社によっては保険料の払込の猶予措置もあるようです。
一度、相談してみられることをお勧めします。

 

(5) 社員の安全対策

資金確保と並行して、社員の安全の確保策も重要です。

 

・在宅勤務にする。
・事務所を二分割して、感染リスクを軽減し、事業継続する。
・思い切って、一定期間休業する。

 

などの方策が考えられます。

 

休業の場合は、雇用調整助成金も利用できます。

休業手当の9/10の補償が受けられるという制度です。

 

資金調達と社員の安全性確保ができたら、コロナ後に自社は何をするのか。

今から考えておきたいものです。

 

長期戦になるかもしれないけれど、いつかはコロナも収束します。

 

コロナ収束後は、元の社会に戻るのではなく、多くのことが変化していることでしょう。

 

・リモート・デジタルの進展。
・中小企業においても内部留保重視や計画的経営へのシフト。
・有事への対策強化
・人の価値観の変化

などなど。

 

先を見て、自社はどんな企業になっていたいのか。
社会の中でどんな存在になっていたいのか。

 

この先に希望はきっとあります。

 

困難な状況下で、物事にどのように向き合うか

 

理念策定のお仕事をさせていただいています。

 

「成果につながらない理念は意味がない」と考えているので、

社内での浸透を前提として、策定段階から、社員さん向けの勉強会などを

しながら策定を進めています。

 

以下は、理念策定のプロセスの一環として、社員さん向けに実施している

「成果につながる自立的思考と行動研修」で私がお話ししている

「私の充実体験」です。


私は、以前はメーカーに勤務して、マーケティングや営業企画などの

仕事をしていました。

 

たまに営業に同行する営業同行の機会があり、それが楽しかったので、

自分も営業の仕事をメインにしたいと思い、そのように申請しました。

 

ところが、もらった辞令に書かれた異動先は「情報システム部」。

 

「えっ?なんで…?」と思って尋ねると、

 

「情報システム部が社外向けのシステムを開発し、これから新規事業として

立ち上げる計画である。

 

ところが情報システム部にいるのは全員エンジニア。営業がいない。

なので、営業がしたいなら、異動してそのシステムの営業をするように」

とのこと。

 

「思っていた仕事とだいぶ違うなあ…」と思いつつ、

数十人の情報システム部の中で、たった一人の営業として業務を開始。

 

しかし、自分のスキル不足・経験不足・システムの不備や完成度不足

などの問題もあり、ちっとも売れない…。

 

そのうちに上司に言われたことが

「ぜんぜん売れないじゃないか。売れない営業は要らない。

ウチはシステムの部署なので、売ることができないなら、

システム開発をしてくれ。

 

えっ?システム開発なんて、したことがないって?

じゃあ本を買って勉強したらいい。必要な本は自分で買ってくれ」

とのこと。

 

「これは困ったことになった…」と思いつつ、ほかに選択肢もなく、

しかたなく勉強開始…。

 

そのうちに少しずつできるようになり、ちょうど会社が社外のシステム

受託に力を入れ始めたタイミングでもあったので、いろんな仕事を

させてもらいました。

 

某大手化粧品会社のシステム開発。某大手製薬会社のシステム開発。

某量販店のシステム開発などなど…。

 

その後、中小企業診断士の資格を取得し、会社を辞めて、

今はこんな仕事をして、皆さんにお会いすることができています。

 

システム開発を指示されたときには「これは大変なことになった!」

と思ったけれど、勉強して「今からでも、やればできる」という

感覚を持てたから、その後、中小企業診断士の勉強もやってみよう!

と思うことができました。

 

あの時に必死になって勉強し、仕事したことが今の自分につながっている。

だから、これが私の「充実体験」です。


こんなお話を社員さん向けにしています。

 

困難な状況下で、人がレジリエンスを失わないためには、

以下の3つが必要だそうです。

 

1.この状況がいつまでも続くわけではないという俯瞰の感覚・全体観を持つこと。
2.「自分はやり通せる」という楽観的な気持ちを持つこと。
3.どんな出来事にも何か意味があると思うこと。

 

今回の新型コロナの問題もずっと後になって「こういう意味があった」

と思えるようになる。

 

そう信じて、乗り切っていきましょう。

 

先に言えば「説明」。後で言えば「言い訳」

 

あるヘラ絞り加工業をされている方との会話です。


「このところ、バタバタで仕事が進まなくて、困ってるねん!!!」
「どうされたんですか?」

 

「マグカップを受注してんけど、ヘラ絞りだとどうしても内側にキズができるねん。

 ”家庭で使うもんやから、内側にキズがあると困る”って…。

 途中でシビアなことを言われて、”磨き屋と相談して”って言われて、磨き屋に相談に行ったり…。

 そんなこんなで予定していた加工が進まないねん!」

 

「それは大変ですね…」

 

「そもそも以前なら、大きい会社の仕事してたから、ロットも大きくて集中して加工もできたけど、

 今は多品種小ロット。問い合わせを受けたら、後加工の業者への指示も必要になるし…。

 付随作業が多くて、大変やねん!」

 

「今後はどうされますか?

 大ロットの仕事だけを受けるようにされますか?」

 

「いや…。小ロットのデザイナーさんとの仕事は楽しいから受けたいし…。

 でも、加工してみると、どうしても想定外のことは起きてしまうねん…」

 

「そうしたことをいろいろとご経験されてきたから、ノウハウが蓄積されてるんでしょうね」

「そうやねん!経験になるし、チャレンジは大事やねん!」

 

「そのノウハウを活かす方法って何か考えられませんか?」

「うーん…。今後は問い合わせを受けたときに、

 ”内側にキズができる可能性があります”って、事前説明しておくとか…?」

 

「いいですねー!!!キャッシュフローコーチ協会では、

 それを『先に言えば「説明」。後で言えば「言い訳」』って言っています!」

 

「ホンマやなあ!それ確かに言えてるなあ!

 …ということは、最初からホームページにも説明を入れておくとか…?」

 

「それもいいですね!!!他にできることは何かないでしょうか?」

「そうやなー。内側にキズがあってもいいなら、この金額でできます。

 キズが不可なら、この金額になりますって、逆提案したらどうやろ…?」

 

「見積の複数提案ですね。それ、めっちゃいいですね!!!」

 

結論としては

・多様な加工を経験してきたノウハウをホームページで開示する。
・問合せのときにも事前説明する。
・要求精度に応じた複数見積を提示する。

 

事前に、伝えることが大事だよね!という結論になりました。

価値を高めることは大事。そして、価値を伝えることもそれと同じくらい大事ですね。

 

なお、このヘラ絞り加工業さん。吉持製作所さんという企業さんです。

ヘラ絞り体験も受け付けておられます。


ご興味があれば問合せされてみてはいかがでしょうか。

https://yosimoti.com/

 

借入金の返済が進まない理由は 

 

しばらく前のお話です。

ある専門家と経営者の会話を横で聞いていて、モヤモヤっとしたことがありました。

 

どんな会話かというと、決算書を見ながら

「イイ感じにされていますねー」 って専門家の方が話されているんです。

 

その「イイ感じ」というのが何かというと、利益が少ない。

だから、税金をあまり払わなくていい。そういう意味らしいんです。

 

それをイイ感じというのか???

横で聞いていて正直モヤモヤっとしました。

 

皆さんは利益の額として、いくらくらいが理想的、あるいは適正とお考えでしょうか?

 

「銀行の手前、赤字は困るけれど、利益が多いと税金も多くなる。
 だから、ソコソコの適度な利益がよい」

 

そういう考えの方が多いように感じています。

 

これって、いくらの利益額にしたいか。その利益額の明確な基準がない。

もしくは税金だけの基準になっている。そういう状態です。

 

利益って、税金計算のためだけにあるのではありません。

利益はキャッシュの源泉です。

 

だから、今後どんな会社を目指すのか。
そのためにはいくらの投資が必要なのか。

 

あるいは借入金を減らしていくために、いくらの返済原資が必要なのか。

その中長期ビジョンがあって始めて、いくら利益を上げる必要があるのか。

必要な利益の金額を考えることができます。

 

税金基準だけで利益を考えているといつまで経っても借入の返済が進まない。

そんなことになりかねません。

 

あるいは、将来に向けて投資したい場合、銀行借入が必要という場合が多いでしょう。

借入を有利に進めるためには、やはり一定の自己資本比率も必要です。

 

自己資本比率を高めるには、利益を上げていく必要があります。

 

自社は今後どうしたいのか。
どんな会社を目指すのか。

 

ビジョンと数字は経営の両輪です。

 



「管理職1年目の教科書」


「管理職1年目の教科書」(櫻田毅)を読みました。
管理職の役割=「チームの成果の最大化」とした上で、

そのために必要な6つのルールについて解説した本。

 

6つのルールとは

 

1.迅速な意思決定のルール
2.ムダなく仕事を進めるルール
3.スピード感を生む時間活用のルール
4.成果につながる権限委譲のルール
5.高生産性人材を育成するルール
6.最強チームを構築するルール

 

の6点。見出しを読むだけでも有用と思うので、長いけど、

6カテゴリー全36のルールを以下にご紹介します。

 

1.迅速な意思決定のルール

ルール1 「慎重な人」という評価を放置するのをやめる
      …「決断のデッドライン」で決めることに慣れる

 

ルール2 情報量が多ければ正しい判断ができると考えるのをやめる
      …目的に立ち返り「決断の基準」を定義する

 

ルール3 「できることからやっていこう!」という安易な判断をやめる
      …「問題整理」を行い効果のあるアクションをとる

 

ルール4 「ここまでやったから」で続ける大損パターンをやめる
      …「コンコルド」の失敗と「インテル」の成功に学ぶ

 

ルール5 「そのうちに」という曖昧な約束をやめる
      …その場でスケジュール帳を開いて日時を確定させる

 

ルール6 場当たり的な決断をやめる
      …自分の「決断のスタイル」を持つ

2.ムダなく仕事を進めるルール

ルール7 締め切りが先の仕事は横に置くのをやめる
      …「ちょっとだけ」手をつけると仕事は格段に速くなる

 

ルール8 プレゼン資料を1ページ目から作るのをやめる
      …最初に「全体像のデッサン」を描く

 

ルール9 結論を出さない会議をやめる
      …「決める会議」をするための3つのルールを徹底する

 

ルール10 行動計画を決めない会議をやめる
      …メンバー自身の行動宣言で実行を確約させる

 

ルール11 時間差でフィードバックするのをやめる
      …リアルタイム・フィードバックがチームの成功を促す

 

ルール12 「とにかくやってみる」という熱意のカラ回りをやめる
      …「仮説・検証」のループで正解に早くたどり着く

 

ルール13 A4一枚にまとめるために縮小コピーする笑えない作業をやめる
      …ルールで縛るのではなく仕事の趣旨を理解させる

なお「決める会議」をするための3つのルールとは


① その会議の意思決定者が誰であるかを明確にしておくこと。
② 最終的に意思決定者が下した判断を出席者は受け入れること。
③ 決定内容は後から覆されることは絶対にないこと。

の3点とのこと。

 

「仕事の大小に関係なく、どのような仕事でも、その件に最終的に責任を持つ人がいるはずです。
その人が意思決定者です。

課長が主催する課内の会議であれば、当然、課長が意思決定者であるべきです。

 

会議の目的は合意形成ではありません。『決める』ことです。
より正確に言うと、出席者の声に耳を傾けることで、意志決定者ができるだけ正しい選択をすることです。
そこで『みんなの意見は聞くが、最終的に決めるのは自分である』ということを
常にチームの共通認識としておくことが大切です。」

3.スピード感を生む時間活用のルール

ルール14 「いた方がいいから」で会議に参加させるのをやめる
     …日本の会社にありがちな「あった方がいい病」を撲滅する

 

ルール15 返信を先送りするモラトリアム・メールをやめる
     …即断・即決・即返信でコミュニケーションの好循環を生む

 

ルール16 仕事を止める「ボトルネック上司」をやめる
     …「12時間ルール」で相手に仕事を渡しておく

 

ルール17 スキマ時間の活用=生産性向上という思い込みをやめる
     …「集中力の使い方」でチームを前に進める

 

ルール18 締め切り間際の「滑り込みセーフ」をやめる
     …「マイ・デッドライン」で仕事のペースを乱さない

 

ルール19 報告書は出張後に書く習慣をやめる
     …出張前に半分書いて論点整理を図る

4.成果につながる権限委譲のルール

ルール20 任せたら口を挟まないという育成目的の権限委譲をやめる
     …成果に向けて「正しい課題認識」をサポートする

 

ルール21 裁量権を与えることが権限委譲だと考えるのをやめる
     …「裁量権」と「判断基準」を同時に与えて権限委譲と呼ぶ

 

ルール22 仕事の質と時間はトレードオフの関係だという勘違いをやめる
     …質とは完成度ではなくニーズへの合致性だと定義する

 

ルール23 合理的な説明で上司を説得できると考えるのをやめる
     …上司の「得」を見抜いて健全に「上司をころがす」

 

ルール24 「個人的には反対なのだが」と部下の前で言うのをやめる
     …「これで行こう!」と戦闘モードで部下を鼓舞する

 

ルール25 「苦言を呈する部下は重宝される」と信じるのをやめる
     …上司から大切にされる唯一の基本原則を実践する

 

5.高生産性人材を育成するルール

ルール26 「グッジョブ!」とほめるだけの声掛けをやめる
     …成功体験から正しく学ぶための4ステップを知る

 

ルール27 本人任せの無責任な「失敗から学べ」をやめる
     …失敗体験から正しく学ぶための4ステップを知る

 

ルール28 「勉強になっただろ」で済ませる学習機会のはく奪をやめる
     …応用力をつけるために背後の思考過程を理解させる

 

ルール29 会社の評価だけに依存するのをやめる
     …成長スピードを加速させる自己評価の習慣を持つ

 

ルール30 できない部下に時間をかけるのをやめる
     …「上位人材」の頂点アップで成果を伸ばす

 

6.最強チームを構築するルール

ルール31 考えを「伝える」ことに執着するのをやめる
     …「伝わる」話し方で行動原則を示す

 

ルール32 仕事の目標だけを語るのをやめる
     …部下にチームの存在意義を語る

 

ルール33 すべてを自分で管理しようとするのをやめる
     …「心理的安全性」を職場に生み出す

 

ルール34 「部下の主体性がない」と嘆くのをやめる
     …「Yes/Noルール」で自分で考える機会を作る

 

ルール35 チーム内での役割を決めつけるのをやめる
     …「誰もがリーダー、誰もがサポーター」という最強のチームを作る

 

ルール36 忙しいことをアピールするのをやめる
     …「当たり前」のレベルを高めて涼しい顔で仕事をする

ルール31 「伝わる」話し方で行動原則を示す

なお、行動原則がメンバーに「伝わる」ためには、次の3点を心がけると効果的とのこと。

 

① 理由を伝える
② 個人のメリットを伝える
③ 日常業務の中で伝え続ける

 

そして、具体例として、著者のかつての上司の「迷ったときにはやる」という行動原則について
上司が以下のように伝えてくれていたことを説明されています。

① 理由を伝える

「我々は新しいことに取り組んでいる部である。
ビジネスチャンスを逃さないことが何より大切。
もし失敗しても、すぐに別の方法でやり直せばチャンスは続く。
しかし、やらなければ永遠にチャンスは来ない。
だから、迷ったときにはやるんだ」


この言葉は、部員にとって納得感も高く、

何より、失敗すること自体が責められることはないという

安心感を持つことができたそうです。

② 個人のメリットを伝える

「理想は、確信を持って、やるか、やらないかの判断ができることだ。
 もちろん、ビジネスでは本当にやるべきではないときもある。
 しかし、その判断を正しく行うためには『仕事のカン』を養うことが大切だ。
 『やらない』ことをいくら繰り返しても『仕事のカン』は磨かれない。
 やって失敗するから『仕事のカン』は磨かれる。
 自分が責任を受け持つ部の中で、思う存分『カン』を磨いてくれ」

 

この言葉を聞いたときは、ビジネスパーソンとしての成長の機会を与えてもらったようで、

とても嬉しかったそうです。

③ 日常業務の中で伝え続ける

上司は、日常業務の中でことあるごとに
「うーん、これは迷うな。
 でも、迷ったときにはやるんだ。よしやろう!」
と行動原則を聞こえるように口に出していたそうです。


そのうちに部下たちも「迷ったときはやろう!」と

お互いに声をかけ合うようになっていったそうです。

 

ルール32 部下にチームの存在意義を語る

チームの存在意義については、ケネディ元大統領のエピソードが紹介されています。

 

「かつて、ケネディ大統領がアメリカ航空宇宙局を訪問した際に
ホウキを担いだ清掃作業員に
『あなたは何をしているのですか』と尋ねたそうです。


その作業員はその問いに
『大統領、私は人間を月に送るお手伝いをしているのです』と答えたとのこと。

 

目的意識とは、自分たちが自分たちの存在よりも大きな何かに参加して
そこで自分が必要とされていること、
未来へ向けての何かに役立っているということ。

 

そういう感覚です。」

 

なお、ルール7はキャッシュフローコーチ用語で「今すぐ15分」、

ルール32はミッション、ルール33はAAP。

 

ルール15、ルール19もキャッシュフローコーチの共通認識です。


管理職ということに関わらず、ビジネスで成果を上げるための行動原則と捉えても、

役立つヒントが見つかる本と言えるでしょう。

 

「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」

習慣は能力を凌駕する

 

「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」(金村秀一 著)を読んで、

なるほどを思う所が多々あったので、ご紹介します。

 

見出しがそのまま「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」となっています。

見出しを読んで、取り入れたいことを見つけるチェックリストとしても使えそうです。

 

第1章 会社の仕組みをつくる習慣
 01. 年間スケジュールを立てる
 02. すべての業務をマニュアル化する
 03. 組織図をつくり幹部を育てる
 04. 定期的に人事異動する
 05. 連続5日間の長期休暇をとる

 

第2章 社内の環境を整える習慣
 06. 働く環境を整える
 07. 社内環境を点検する
 08. モノの置き場所を決める
 09. モノを捨てる(タイムカプセル)
 10. 社内を明るくする(シェアじゃんけん)
 11. ツキイチ改善をする

 

第3章 社長の仕事の習慣
 12. 率先してITツールを使う
 13. 早く決断する
 14. 現場へ行って事実を目で聴く
 15. やらないことを決める
 16. 年に4回、銀行訪問する
 17. 小さな失敗を数多くする
 18. 社員満足度を調査する
 19. 人を信頼しても、仕事を信用しない

 

第4章 社員を教育する習慣
 20. 社内の価値観を合わせる(ベクトル勉強会)
 21. 朝礼でラインをそろえる
 22. 6か月の行動計画を立てる
 23. 関係者の前で所信表明をする
 24. 人で差別化をする
 25. 会社の歴史を教える

 

第5章 社員とコミュニケーションをとる習慣
 26. 小さな行いに感謝する
 27. 社員を褒めて期待する
 28. 定期的に社員と飲みに行く
 29. 報告を聴きに行く
 30. 毎月30分、社員面談をする
 31. 全社員で時と場所を共有する
 32. 朝一番に感謝する時間を確保する

 

第6章 会社の数字を管理する習慣
 33. 未来を予測するグラフを見る
 34. 社内にスコアボードをつくる
 35. ゲームから数字に強い社員を育てる
 36. お客様ごとのMQ会計図をつくる
 37. 経営計画書をつくる
 38. 5か年の中期計画を立てる

 

第7章 お客様を獲得する習慣
 39. 20秒の法人営業をする
 40. お客様をえこひいきする
 41. ライバル会社をチェックする
 42. お中元・お歳暮に行く
 43. お客様の声を集める

 

第8章 社長の日常の習慣
 44. メンターを持つ
 45. あらゆることを記録する
 46. 定期的に人と会う
 47. 妻と取締役会をする
 48. 毎年新しいことに挑戦する
 49. 資本の体をメンテナンスする
 50. はがきを書く

本書を読んで、なるほどと思ったことをいくつか抜粋してご紹介します。

05. 連続5日間の長期休暇をとる

社員が「連続5日間の長期休暇をとる」ことのメリットとして以下の3点をあげています。


1.ブラックボックス化している仕事が明るみになる
2.わがまま社員がいなくなる
3.組織力がアップする

なるほど。確かにそうですね。

 

13. 早く決断する

著者は「考えたからといって、成功の確率が上がることはありません。

成功の確率を大きく左右するのは、その経験が過去にあるかどうかです。」として

意思決定を早くするコツとして以下の3点をあげています。


意思決定を早くするコツ①「損をしてもいいと、覚悟を決める
意思決定を早くするコツ②「社長も人間、間違えることがある
意思決定を早くするコツ③「失敗は未来の時間の先どり

確かにそうです。長く考えたからといって、いい結論が出せるわけではありません。

実行してみて初めてわかることも多い。だから早く決断する方がいいのです。

 

17. 小さな失敗を数多くする

「『失敗しない=成功』ではありません。

 『挑戦しない=ジリ貧経営のはじまり』なのです。」

これも確かにそうです。

 

22. 6か月の行動計画を立てる

著者の会社では、年に2回、12月と6月に全社員が集まり、丸一日を使って、行動計画を立てるそうです。

行動計画とは、向こう6か月のアクションプランを社員自らが立案し、PDCAサイクルを実施していく

プログラムとのこと。そして、6か月の行動計画の以下の5ステップとのこと。

 

1.過去をふり返らずに最上の未来のゴールを描く
2.ゴールが達成された未来から見た現在の気にかかる部分を冷静に分析する
3.もし現状のまま変化することを怠った場合、どのような状態になってしまうかを想像する
4.先で困らないために変えるべきことを列挙する
5.ゴールに向かうためにどのような方法をとるのかを決定する

 

「ゴールが達成された未来の自分から今日の自分を見て反省する。

 これを反省の先どりという意味で「先省」と言います。

 これはとても有効な手段です。

 過去の自分をふり返ると、自分に欠けていたものや、やっておくべきことだったことなど、

 当時の自分に対してアドバイスすることができるはずです。

 同じように、ゴールにたどり着いた未来の自分になりきって、そこから今の自分自身を見ることで、

 自分に欠けているものや、力を注ぐべきものが見えてきます。」とのこと。

 

 

本書の扉には「習慣は能力を凌駕する」と書かれています。

たくさんの経営のヒントを見つけることができる良書です。

 

 

会社がなくなって一番、困る人は…?

ある会社の社長と専務の会話です。

「最近、スタッフのやる気が感じられないばかりか、私とスタッフとの間の溝が深まっているような気がするんだけど、何か感じることはないかな?」

「やっと気づいたんですか。みんな、社長に操られているみたいだ、と言っていますよ」
「私がやっていることは、会社のため。そして、それはみんなのためだよ」
社長はいつも、みんなのため、と言っていますが、本当はすべて会社の利益のため。つまり社長自身のためじゃないですか


「そうかもしれない。……しかしね、会社がなくなったら、困るのはみんなも同じじゃないか!」
一番困るのは、…社長でしょ


「そもそも、会社の業績が悪くても、きちんと給料を払っているんだから、感謝しながら働くのが当然じゃないのかな?」
「みんなの意識は、そうじゃありませんよ。わずかな給与で働いているばかりか、これだけ社長を立てているんだから、感謝してほしいと思っているんですよ」

 

上記は、「メンタリング・マネジメント-共感と信頼の人材育成術」(福島正伸著)からの引用です。

そして、著者がかつて社長として、専務と実際に交わした会話だそうです。

 

著者はこの会話をきっかけに、感謝することを見つけるように努力したそうです。

そうすると、感謝すべきことがいくつもあることに気づきました。

 

・朝、スタッフが会社に来てくれたら感謝
・電話を取ってくれたら感謝
・コピーを取ってくれたら感謝
・仕事を手伝ってくれたら感謝
・そもそも、こんな小さな会社で一緒に働いてくれるだけで感謝

 

毎日、感謝しながら仕事をしていると、ある日、一人のスタッフからこう言われたそうです。


社長、今日もみんなのためにがんばってくださって、ありがとうございます

 

本書には、こう書かれています。

 

 自分の周りにいる人は、自分の鏡である。

相手がそうしているのは、自分がそうしてきたから。
相手が本気にならないのは、自分が本気になっていないから。
怒らないとやらないのは、怒ってやらせてきたから。
周りが助けてくれないのは、自分が周りを助けてこなかったから。
部下が上司を信頼しないのは、上司が部下を信頼してこなかったから。

 

他人を変えたければ、自分を変えればよい。
人を育てたければ、自分が育つ姿を見せることである

 

 私ももっともっと感謝することを見つけてみようと思います。

 

経営方針は「一人一人が楽しい人生を送れる会社」

一人一人が楽しい人生を送れる会社

 
有限会社アバン様の経営計画発表会に出席させていただきました。

社長が発表された経営方針は「一人一人が楽しい人生を送れる会社」。

 

そして

・ミッションとは「自分たちが得意なことでの他者貢献」。
・ビジョンとは「自分たちが将来ありたい姿」。
・ビジョナリープランとは「 自分たちのなりたい将来像に向けてどう取り組むか」。
・行動指針とは「仕事をする上での判断と行動の基準を習慣化するためのもの。また、 有事のときの心のよりどころ」。
・利益とは「仲間を守るためのもの」。
・人件費とは「幸せを求めて働く仲間の労働の対価」。

 

社長はじめ幹部社員の方々が、 

・会社が何を目指しているのか。
・どんな価値観でその実現に取り組むのか。

について、ご自身の言葉でわかりやすく説明されていました。


素晴らしい発表会でした。

 

今後、目指す姿の実現に向けて、進んでいかれるのを応援していたいと思っています。

 

有限会社アバン

 

(藤川百合子社長が創業時のエピソードを交えて、経営理念をご説明されているところです)

 

「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」がもたらした変化は

「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」

 

「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」を読んだのが5年前。

 

この本を読んで、

「そうだ、こんな風に社長のビジョン実現を応援し、見届け、

 自分もさらに成長していくような仕事がしたいんだ」

と思った。

 

そして、ビジョン実現を応援し、見届けるためには、

ずっとつき合いたいと思える相手と仕事したいと考えた。

 

どんな人のために仕事したいか。3つの要件を考えた。

 

1.自責な人
2.チャレンジングな人
3.社員を信じ、社員とともに成長しようとする人

 

自責な人とは、「誰々が何々してくれないから、できない」ではなく、

自分自身がその状況の中で、どう行動し、事態を打開していくか考えられる人。

 

チャレンジングな人とは、結果はわからないにせよ、まずは行動してみようと思える人。

 

そして、社員を信じ、社員とともに成長しようとする人でなければ、社員はついてこない。

社員を大事にする人と仕事したい。

そんなことを考えた。

 

この本を読んだことで、誰と仕事したいか。どんな風に仕事したいか。

自分の軸が定まった。

 

自分にとって大きな変化だったと思う。

 

キャッシュフローコーチと税理士はどう違うのか?

意思決定

 

キャッシュフローコーチは、会社のお金の流れを見える化して、経営者が納得の意思決定ができるように手助けする仕事をしています。

 

会社のお金の流れを扱うせいか、たまに

「税理士さんとどう違うの?」

「会計士さんと何が違うの?」

と聞かれることがあります。

 

キャッシュフローコーチと税理士・会計事務所との違いを表にまとめました。

 

  税理士・会計事務所 キャッシュフローコーチ
活動のフィールド  税務会計(正しい納税をするための会計)   管理会計(納得の経営判断をするための会計
主にやること 決算書・試算書の作成と節税対策 社長の意思決定の支援と社内コミュニケーションの円滑化
フォーカスする点 過去の数字(決算書を正確に作り、税務申告するために必要) 社長のビジョンと未来の数字(見通しを立てるために必要)
必要なスキル 正確さ。会計・税務の知識 相手から意見を引き出し、質問で論点を整理するコミュニケーション能力 
使う資料 決算書・試算表・月別損益計算書 お金のブロックパズル・キャッシュフロー計画表

 

まず、税理士さん・会計事務所さんは、正しい決算書を作成するのがお仕事です。

そのために必要な数字は、正確な実績値です。

 

キャッシュフローコーチは、社長が納得の経営判断をするための手助けをすることが仕事です。

そのために、わかりやすくお金の流れを見える化して、見通しを示します。

必要な数字は未来の数字です。

 

使う資料も違っています。

 

税理士さん・会計事務所さんが作成する資料は、損益計算書や貸借対照表です。

損益計算書には、利益情報が記載されています。貸借対照表には、キャッシュの情報が記載されています。

 

つまり、損益計算書と貸借対照表で、情報が分断されています。

そのため、会社のお金の流れの全体像をイメージすることが難しいのです。

 

キャッシュフローコーチが作成する資料は「キャッシュフロー計画表」(1シート★マネープラン)です。

 

「キャッシュフロー計画表」(1シート★マネープラン)は、利益情報とキャッシュ情報を一枚のシートで表現します。

そのため、お金の流れの全体像の把握がしやすくなっています。

 

さらに、計画値に月別の実績値を上書きすることで、利益とキャッシュの着地見通しがざっくり確認できるようになっています。

 

利益とキャッシュの着地見通しを確認しながら、経営できるので安心感があります。

また、全体のバランス(売上、粗利、人件費負担、利益、資金繰り、借入依存度など)を考えた意思決定がしやすいのです。

 

ただし、キャッシュフローコーチが作成する「キャッシュフロー計画表」(1シート★マネープラン)は、税理士さん・会計事務所さんに作成いただいた試算表をもとに作成しています。

 

どちらがいい、悪いではなく、役割の違いだと考えています。

 

正確な決算と税務申告用に作成した資料そのままで、経営判断をしようとするから、やりにくいのです。

 

経営上の意志決定のためには、その目的に合った資料を使うことが必要ですね。

 

 

 

ミッションを言語化する意味は? 

 

仕事で、経営者の方のミッション策定に関わらせていただく機会があります。

その中で感じたことがいくつかあります。

 

その1つ目は、ミッションとは「自分たちが得意なことでの他者貢献」であること。

 

幸福の定義を「幸福=他者貢献」とすると、ミッションは「人の役に立つことをする」こと。

なので、ミッションの追求は幸福につながる。 

モチベーションアップにつながる。

 

「天気の子」っていう新海誠監督のアニメ映画をご覧になりましたか?

 

この映画には、ひなちゃんという祈ることで、雨を晴れに変える力を持つ女の子が登場します。

天気が良くなって喜ぶ人たちの笑顔を見て、ひなちゃんは

「この仕事で自分の役割みたいなものがやっと分かった!」と喜ぶのです。

 

これがミッションの発見です。
ミッションとは自分の存在意義です。

 

気づいたことの2つ目は、ミッションとドメイン(=事業領域)はつながっているということ。

 

事業内容を具体的に表現するとドメインになる。

抽象度を上げて、想いを込めるとミッションになる。

 

気づいたことの3つ目は、ミッションは、目の前の仕事に意味を与えるということ。

 

先日、ある金融機関の支店長とお話していたときのこと。

その方がおっしゃるには

 

「書類作成を仕事と思っている職員がいる。
 そうではなく、地域の中小企業の資金供給することで、

 その企業が機械設備を買えたり、支払いができたり、取引拡大できる。
 それが私たちの仕事であることを伝えたい」

 

目の前の作業が何の意味を持つのか、誰に対するどんな価値貢献につながるか。
これを表す言葉がミッションです。

 

この言語化ができると、仕事が単なる作業ではなくなり、仕事の意味が見出せます。

 

気づいたことの4つ目は、ミッション策定に関わるのは楽しいということ。

ミッション策定に関わることは、その人の生き様や価値観にふれる機会。
だから楽しい。

ミッション策定に関わる仕事をさせていただいていることに感謝しています。

 

経営幹部のサブスクリプション

経営幹部のサブスクリプション

 

コンサルタントは嫌いだけど…
名刺交換のときに、ある経営者の方から言われた言葉です。

 

「コンサルタントが嫌い」とわざわざ言うには、嫌いになる相応の経験や理由があるのでしょう。

 

日本では、アメリカに比べて、コンサルティングサービスの活用がされていないのだそうです。

理由は、いくつかありそうです。


① コンサルティングが無形のサービスであるために、利用前には、活用イメージが湧きにくい。

 コンサルティングが何をしてくれるのかイメージできない。

 

② サービス精神旺盛なお国柄、かつ、モノづくりに価値を見出すお国柄ゆえ、サービスは、

 本体に付随してくるオマケのイメージ。お金を払って利用しようという意識が乏しい。

 

③ 過去にコンサルを依頼して、マイナスのイメージをもった。

④ コンサル=悪徳業者という固定概念がある。

⑤ 組織は自立し、自走すべきである。コンサルなど外部依存はよろしくないという考え方である。


他にも理由があるかもしれません。

 

そして、私の場合は、自分の仕事は、世間でいうところの、いわゆる「コンサル」ではなく、

経営幹部のサブスクリプション」ではないかと考えています。

 

なぜなら、特定のコンテンツを提供するわけではなく、また、解決策を指導するわけでもないから。

 

「経営幹部」を「サブスクリプション方式」で提供する一サービス事業者。

必要な期間、利用して、事業の発展に役立ててもらえばいい。そんなイメージです。

 

特に中小企業の場合、すべての人材を内部人材(=雇用)でまかなおうとすると、

かえって高コストにつく場合があります。

 

必要に応じて、外部人材を活用する方がコスト的にも有利なのではないかと考えています。

 

また、第三者であって、社内の指揮命令系統に組み込まれていないからこそ、言えることもあります。

社外の専門家の立場で伝えた方が、客観的な情報として、社員さんに伝わりやすいこともあります。

 

そう考えると、すべて自前主義ではなくてもいいのではないでしょうか。

知的資産経営とキャッシュフローコーチング

パートナー型コンサルタント

1.パートナー型コンサルタントとは

私のコンサルティングにおける考え方のバックボーン。

それは、知的資産経営と、キャッシュフローコーチングです。

 

実は、知的資産経営とキャッシュフローコーチングには共通点があります。

 

それは、どちらも、答えを教える「先生型コンサルティング」ではなく、

問いかけて、考えを引き出すスタイルのコンサルティングであることです。

 

問いかけて、考えを引き出すスタイルのコンサルティング。

 

日本キャッシュフローコーチ協会代表理事の和仁達也先生は、

このスタイルのコンサルタントのことを「パートナー型コンサルタント」

という言葉で説明しています。

 

「コンサルタントには、答えを教える『先生型』コンサルタントと、

問いかけて、考えを引き出す『パートナー型』コンサルタントがいる。

 

そして、自分のスタイルが『先生型』であるか、『パートナー型』であるか、

どちらであるかは、経営者になんと言われているかでわかる。

 

『勉強になりました』と言われたら、それは『先生型』スタイルで

接しているということ。

 

『頭がすっきりして考えが整理できました』とか

『ワクワクして、やる気が出ました』と言われたら、

『パートナー型』で接しているということ」とのことです。

 

2.「パートナー型」はコンサルティングのOS

「先生型」か「パートナー型」かは、ツールや手法以前のその人のあり方の問題です。

 

だから、場面によって使い分けたり、上手に切り替えることは難しくて、

パソコンのOS(オペレーティングソフト)みたいなモノではないかと考えています。

 

その同じOSの上で、知的資産経営もキャッシュフローコーチングも併存して動かせる。

そんなイメージです。


なお、キャッシュフローコーチングの考え方は、以下の通りです。

 

・お金はビジョン実現の手段である。まずは、長期的に何を目指すのか、

 経営者が実現を目指すビジョンを明確にする。

 

・そして、そのビジョンを実現するために、お金がまわり続ける経営

 =キャッシュフロー経営を行う。

 

 (そのためのツールの一つが「お金のブロックパズル」です)

 

・漠然としたお金の流れを見える化することで、お金の不安から解放されて、

 本業に専念できる状態を作る。


正解を教えるスタイルではなく、質問を投げかけながら、経営者の考えを引き出し、

経営者のビジョン実現に向かう道筋を一緒に考える点が、知的資産経営と共通しています。

 

そして、見えないモノを可視化することで、全体像の把握や考えの整理につなげる点も

共通です。

 

その見えないモノが知的資産経営の場合、「会社の独自の強み」です。

キャッシュフローコーチングの場合、「会社のお金の流れ」です。

 

3.見えないモノの可視化によって、考えを引き出す

経営者と関わるスタンスも同じ、目指すところも同じ、

見えないモノの可視化によって、考えを引き出す点も同じ。

 

そして、知的資産経営は定性的なアプローチ。

キャッシュフローコーチングは定量的なアプローチ。

どこから、アプローチするかの違いです。

 

知的資産経営とキャッシュフローコーチングの親和性を強く意識したのは

知的資産経営の師匠である、森下勉先生の出版記念パーティでのことでした。

 

森下先生のクライアントがスピーチでこう話されたのです。

 

「森下先生とお話していると、頭がすっきりと整理されます。

 そして、ワクワクしてやる気が出てくるのです!」

 

まさしく、和仁先生の定義する「パートナー型コンサルタント」です。

 

知的資産経営とキャッシュフローコーチングは親和性が高く、補完性があります

 

両方の良さをうまく活用できるように、相乗効果を引き出せるように

日々、模索しています。

 

 

ミッションとビジョンの違いは…?

ミッションとビジョン

「ミッションとビジョンの違いがよくわからない」
そんなご質問をいただくことがあります。

 

改めて、ミッションとビジョンの定義を考えてみました。

 

ミッションとは「自分たちが得意なことでの他者貢献

という定義ではどうでしょうか。


それに対して、ビジョンとは「未来に何を実現していくのか」。

 

だから、ミッションを追求した結果として

「他者貢献できている」という将来像もビジョンだし、

 

そのときに

「自分たちはこうなっている。こんな成果を得ている」

それもビジョンには含まれる。そんなイメージです。

 

これで違いが伝わるでしょうか。

 

そして今、もう一つ気づきました。

「幸福とは他者貢献である」

 

その前提に立つと、自分たちが得意なことで他者貢献できるというのは、

幸福そのものです。

 

だから、ミッションがモチベーションの源泉になるのかもしれません。

 

※ 一年半前に書いた、ビジョンとミッションの説明です。↓

 

ビジョンとは。ミッションとは。バリューとは。経営理念とは。わかりやすく解説

https://vision-cash.com/keiei/vision-mission-values/

金融機関が経営ワークショップを主催する意味とは

 

先週は、但陽信用金庫様主催の「知的資産経営ワークショップ」に

ファシリテーターの一人として参加させていただいていました。


知的資産経営」とは、自社の無形の強みに着目して、今後目指す経営ビジョンを明確化し、

明確化したビジョン実現の取り組みを実践するための経営手法です。


その場に別の信用金庫の方が見学に来られていて、ワークショップ終了後、

感想を聞かせていただきました。


その方が特に印象深かったこととして、上げられていたのは以下の2点です。


(1) 企業から経営者だけでなく、社員も含めて複数名が参加している。
(2) 営業担当者が、経営者・社員と対話しながら、ワークを進めている。

(「なかなかできないことだと思う」とのことでした)


その感想をお聞きしたことを交えて、

金融機関が経営ワークショップを主催する意味」を考えてみました。

 

以下の6点の意味があるのではないかと考えています。


① 取引先企業の事業内容についての理解が深まる。
② 取引先企業の経営者・社員との関係性・信頼性が深まる。
③ 取引先企業と対話しながら、一緒に考えることで、職員のスキルアップを図ることができる。
④ 取引先企業との対話によって、職員のモチベーションアップを図ることができる
⑤ 事業性理解や企業との対話の仕方などについてノウハウが蓄積できる。
⑥ 独自の取り組みをしている金融機関という意味で、ブランディングできる。


この中で、見学に来られていた方がもっとも強調されていたのは

職員のモチベーションアップ効果」です。


「お客様に『ありがとう』と言われ、お役に立てた!と思えることほど

 モチベーションが上がることはない」

 

確かにその通りです。


新たな目線での感想をいただいたことで、改めて、意味を考えてみる、

いい機会をいただきました。

 

金融庁「金融行政の方針」は、経営理念重視と心理的安全性の確保

金融庁に、どんなイメージを持っていますか?

2か月ほど前に「老後2,000万円」問題で、注目された一件を覚えておられる方も多いかもしれません。

 

その金融庁から、本日、「金融行政の方針」が発表されました。

 

「金融行政の方針」なんて、難しそう…。

それに、自分には関係なさそう…。そんなふうに思われたかもしれません。

 

ただ、今回の方針はなかなか画期的なのです。

 

たとえば、掲げている方針の一つが「金融庁の改革」。

しかもその内容が「金融庁が、職員にとってやりがいを感じ、自身の成長を実感できる職場となる」です。

 

「メンバーがやりがいを感じ、自身の成長を実感できる職場づくり」。

これは、どんな組織であっても共通する、普遍的な課題ですよね。

 

これだけでも金融庁が少し身近に感じられます。

 

さらには、金融庁が監督指導すべき相手、つまり金融機関に対して求めることの一つがなんと

明確な経営理念」と顧客の「経営理念の理解」です。

 

「金融行政のこれまでの実践と今後の方針(令和元事務年度)について
「金融行政のこれまでの実践と今後の方針(令和元事務年度)について
(出典:「金融行政のこれまでの実践と今後の方針(令和元事務年度)について」 重点施策の概要 p.14-15)

 

「理念なき経済は犯罪、経済なき理念は寝言」という言葉があります。


いかに稼ぐか(=経営戦略)以前に、何を目的に事業運営するか(=経営理念)をまずは明確にしなさい。

顧客の経営理念についても理解しなさい、ということです。

 

その上で、金融庁と金融機関の関係としては「心理的安全性の確保による闊達な議論の促進」を掲げています。

なかなか斬新なのではないでしょうか。


なお「心理的安全性」とは、メンバーが何か言ったときに、叱られない、責められない、馬鹿にされないと思える、

安心して発言できる場の雰囲気のことを言います。


何か発言したら、責められる、叱られる、馬鹿にされると思ったら、誰も何も言いたくなくなりますよね。
そんな組織で前向きな提案が出されたり、建設的な議論ができるかというと、なかなか難しいでしょう。


心理的安全性は、組織が成果を出すための前提条件です。


日本キャッシュフローコーチ協会ではこれを「安心・安全・ポジティブな場づくり」、略して「AAP」と言っています。


自社は果たして、AAPな組織なのか。
もっとAAPにするためにはどんなことができるのか。


「金融行政の方針」をきっかけに自社についても考えてみてはいかがでしょうか。

「金融行政のこれまでの実践と今後の方針(令和元事務年度)について」重点施策の概要
https://www.fsa.go.jp/news/r1/190828_overview_the_policy_agenda.pdf

見積で損をする・・・?

 

先日、ある企業で「会社のお金の流れを知ろう!- 節約以外に貯金を増やす働き方とは?」というテーマで、社員研修を実施しました。

そのときに参加されていた社員さんから、こんな質問をいただきました。

 

「見積作成についての質問です。

 利益率を50%にしたいときに、原価の1.5倍を見積金額にするのではダメだと言われました。

 原価の金額を0.5で割るのだそうです。

 なぜそうなるのか、いくら考えてもよくわかりません。

 なぜなんでしょうか?」

 

というご質問でした。

 このご質問をお聞きして、思い出したことがあります。

 

数年前に、ある工務店さんの相談対応をしたときのことです。

社長の悩みは、思っていた利益確保ができないとのことでした。

 

いろいろお話を伺いましたが、施工時に工期が予定より長くなっているわけでもないそうです。

また、見積よりも材料を使い過ぎているということもないそうです。

 

「見積金額が安すぎるということはないでしょうか?」

とお尋ねすると

 

「必ず3割以上の利益を取るようにしている。

 でも、気がついたら、3割取れていない。

 なぜなのか、わからない」

とのお答えでした。

 

そこで、具体的にどんな手順で見積されているのかをお尋ねしたところ、

「原価が100なら、30の利益をのせて見積を書いている」

 

それを伺って、ピンと来ました。

 「それだったら、利益率30%にはならないですよね…」

 

社長は、納得されていないご様子。そこで、

 

利益30÷(原価100+利益30)=23%

 

と一緒に電卓を叩いてみて、念のため、決算書を確認したところ、売上総利益率がちょうど23%でした。

見積金額の手順に誤りがあったために、利益が残っていないことがわかりました。

 

確かに、直感的には、利益を30のせたらいいような気がしますよね。

実際には、30%の利益を確保するには、原価を原価率で割らないと見積金額の算出ができません。

 

原価100÷(100%-利益率30%)=見積金額143

利益43÷見積金額143=30%

 

上記の計算が正解です。

 

研修の社員さんの場合は、利益率を50%にされたいというお話でした。

こちらも直感的には、利益50をのせるので、原価の1.5倍にすればいいようにも思えますが、その計算では、利益率が33%になってしまいます。

 

原価100×1.5倍=見積金額150

利益50÷見積金額150×100=33%

 

原価を原価率50%(=0.5)で割ることで、利益率50%となる見積金額が算出できます。

 

原価100÷原価率50%=見積金額200

利益100÷見積金額200×100=50%

 

こういう計算を間違えないようにするには、ちょっとしたコツがあります。

それは、図を描いてみることです。 

見積で損をする

直感で正しそうであっても、図を描いてみて、本当にそうか確認して、見積で損をしないように気をつけたいですね。

中小企業診断士の試験のときに、損益分岐点売上を求める計算式を

 

固定費÷(1-変動費率)

 

と説明されて、さっぱり腑に落ちなかったけれど、これも同じ話です。

図にすると、なぜなのか一目瞭然です。

 

損益分岐点売上高

 

図で理解しておくと、ややこしい計算式を覚える必要もなくなりますね。

借入金は長く借りる方がいい?

借入金の月々の返済で資金繰りが厳しい

 

借入されていますか?
借入の期間をどのように決めていますか?

 

以前に、ある会社が借入されたいとのことで、金融機関をご紹介したことがありました。

その会社はつなぎ資金の借入をご希望だったのですが、金融機関側からの提案は長期資金でした。

 

理由は「稟議書を書く手間は短期も長期も変わらないので、できれば長期で借りてください」とのこと。

完全に金融機関側の都合ですよね…。

 

長く借りる方が借り手にとっても有利という考え方もあります。

 

借入時には、借入金額や金利、返済期日、返済回数などを取り決めます。

取り決めた返済期限以前に返済を要求されることはありません。(これを「期限の利益」といいます)

 

企業経営においては必ずしもすべてが計画通りにいくわけではなく不測の事態も起こり得ます。

ところが、資金不足がわかったときにタイミングよく借入ができるとは限りません。

 

だから、長く借りておく方が資金が安定するというのが長期で借りる派の意見です。

 

金融庁は今、逆の立場を取っているようです。

 

どういうことかというと、

1年以内の短期の借入では、返済期限までは返済不要です。(手形貸付などです)

反対に1年を超える長期の借入の場合は、毎月の返済が必要になります。 (証書貸付という融資方法です)

 

仕入などの運転資金の場合、事業を続ける以上、資金が不要になることはありません。

それなのに、月々返済していたのでは返済負担で逆に資金繰りが厳しくなってしまう。

 

なので、運転資金の場合は、月々の返済が不要な短期資金で貸し出しし、

返済期日には企業の状況を確認した上で新たに短期資金を貸し出す方が本業支援につながるという考え方です。

 

問題は、そのように自社の事業内容を理解し、資金支援をしてくれる金融機関を見つけられるかどうかですね。

 

かつてない低金利ですが、金利のみにとらわれるのではなく、

自社を理解し、支援してくれる金融機関を選ぶという発想も必要ですね。

「教える」という行為の意味は?

 

先日、大阪府中小企業診断協会で「セミナー講師養成講座 6日間完全マスターコース」という講座のうちの1日の講師を担当しました。

そこでお伝えしたことの一つが「教える」という行為の意味です。

 

こんな経験はありませんか?

 

社員や部下に教えたことが全然、相手に伝わっていなくて、あるいは相手が覚えていなくて、腹立たしく思ったことが。

 

これは実は当たり前の話です。

 

「学習のピラミッド」という理論があります。

これは、より能動的な学び方の方が学びが定着するという理論です。

 

もっとも学びが定着しないのが「講義を聞く」ことで定着度はわずか5%。
もっとも学びが定着するのが「他者に学んだことを教える」ことで、定着度は90%です。

 

教えた自分は覚えているのに、相手は覚えていないというのは、人間の心理通りのもっともな話なのです。

 

ではどうするか?

 

相手に教えさせればいいのです。

学んだことを発表させると最初から伝えておく。

 

そうすると聞くときの真剣味も増すでしょう。

では、この理論をどう活用するか?


たとえば、マニュアル作成に活用できます。

後輩や部下には口頭で教え、後輩や部下にメモさせて、マニュアルを作ってもらい、内容を発表させるのです。

 

マニュアル作成と教育が同時にできます。

作成したマニュアル内容を発表してもらうことで、相手の理解度の確認もできます。

 

上司や先輩は通常、さまざまな業務で忙しいものです。

忙しいあなたがマニュアルを作成する必要はないのです。

 

また、教えるというのは、「自己有能感を満たす」行為でもあります。

自己有能感は、自己重要感、自己好感とともに「自尊心の3大欲求」の一つです。

 

平たくいうと、教えて喜ばれることで、自分は役に立つと感じられ、自尊心が満たされるということです。

 

教える機会を用意することで、後輩や部下のモチベーションアップの機会にすることもできます。

 

逆に、自分が教えるときは、「自己有能感を満たしたい」がための教え方になっていないか。
相手のレベル感を考えずに、自分の知っていることを何でも伝えてしまっていないか。

客観視することも必要ですね。

 

社員の理解度が低い?

 

社員に何かを伝えたときに理解度が低いと感じることはありますか?

 

先日、ある会社で、お金のブロックパズルを使っての社員研修をさせていただきました。

基礎知識から活用までを含めた一日6時間のコース。受講くださったのは、20~30代の若手社員の方々です。

 

研修ポイントは以下の3点。

 

1. 会社のお金の流れを知ることで、自分の仕事の仕方によって、会社の利益が増減することを知る。
2. 経営数字を使って、業務上の判断を行う方法を学ぶ。
3. 会社の利益を増やすには、どのような着眼点があるか。具体的にどのような方法があるかを学ぶ。

 

研修のゴールは、会社の利益を増やすために考え、行動できる社員になることです。

 

研修後、参加された社員さんに感想をお聞きしたところ

・自分の給与がどこから出ているかがわかった。
・仕事を通して得てきた断片的な知識が整理されて、全体像が理解できた。
・会社の利益を増やすために自分が何をすればいいかがわかった。

 

など意欲的に受講していただいたことがうかがえる言葉が返ってきました。

 

社員さんたちの研修の感想をお聞きして、再確認できたことの一つ。

それは、社員さんたちにとって、理解しやすく、腑に落ちやすいように物事を伝えるためのポイントです。

 

具体的には

・やり方だけでなく、やる意味も同時に伝えること。
・経営ビジョンと数字と日々の業務のつながりがイメージできるように伝えること。

の2点です。

 

社員さんに物事を伝えても理解度が低い…と感じる場合には

 

・やる意味も同時に伝えているか。
・経営ビジョンと日々の業務とのつながりを伝えているか。

について確認してみてください。

 

今よりもさらに社員さんの理解度が上がるはずです。

 

小さな約束を守る

お客様に叱られたことはありますか?

 

私は以前、顧客に定期訪問したときに、その会社の社長に
「今月の請求書来ていないよ」
と言われたことがあります。

 

「叱られた…」というほどの話ではないかもしれませんが、私はその言葉を
「あ、叱られたんだな」と受けとめました。

 

きっと私の方には、請求書発行が遅れて困るのは自分の方であって、お客様ではないという自分勝手な理屈や甘えがあったのだと思います。でも、先方には期日通りに請求書が届かず、支払処理ができないというご迷惑をおかけしていたようです。

 

そのときに「同じことを二度言われないようにしよう」と思い、それ以来、請求書を毎月同日に発行するようにしています。

 

本当に些細なことではあります。ただ、大きな約束は誰でも守ります。

 

でも、ちょっとした約束、些細な約束については必ずしも守っていないということも多いのではないでしょうか。

 

たとえば、約束の時間にほんのちょっと遅れるとか。
「何日に送ります」という期日に少しだけ遅れるとか。
借りた小銭を返すのをついつい忘れるとか。(笑)

 

また、お客様との約束は守るけど、立場が下の人との約束、それもちょっとした約束については必ずしも守っていないということもあるのではないでしょうか?

 

小さな約束を守ること。大事にしたいと思っています。