サポインとものづくり補助金

戦略的基盤技術高度化支援事業、いわゆるサポイン(サポートインダストリー)事業とものづくり補助金のお話。

サポインは、ものづくり補助金と比較すると知名度が低いけれど、平成18年度からの継続事業。

国の指定の「特定ものづくり基盤技術」の向上につながる研究開発から、試作までの取り組みを支援するもので、事業期間は最長3年。

補助額上限は9,750万円。(初年度4,500万円、2年度目は初年度額の2/3、3年度は初年度額の半額)

平成25年度予算額は 107.8億円。平成26年度予算額で 126億円。

そして、肝心なこと。平成25年度までは、国費100%の委託事業であったものが、今年度(平成26年度)から補助率2/3の補助事業に変更されています。

今年度からのもう一つの大きな変更は、「特定ものづくり基盤技術」が今年2月に見直され、22分野から11分野に変更されたことです。

制度変更の影響のせいか、今年度は申請件数が減少。予算額増もあり、採択率が上昇しました。

● 平成25年度は、653件の申請に対して、112件の採択(採択率17%)。
● 平成26年度は、387件の申請に対して、150件の採択(採択率39%)。

こうした事業のスタートや制度の変更時は、申請者が少ないことが多いから、狙い目ではないでしょうか。

「興味はあるけど、今は忙しいから…」ということをお聞きすることがあります。補助金に振り回されるのがよくないのは確かにそうですが、チャンスはいつでもあるとは限りません。ここぞという時の瞬発力、集中力も大事だと思います。

なお、ある調査によると、サポイン事業の事業化成功率は27%にとどまるとのこと。一番の課題は資金力。

資金力が弱いことが、補完研究と事業化のために必要十分な体制を構築できないことにつながっているとのことです。次いで、技術力、マーケティング力、マネジメント力。

国費を投じたせっかくの研究成果を無駄にしないためには、事業化につなげるための支援も必要なのではないでしょうか。(あるいは、事業化の早めの見極めの支援など)

なお、比較のために、平成25年度から実施されている、ものづくり補助金はどんな規模かというと、平成25年度予算額 1,007億円。平成26年度予算額 1,400億円

サポインとは、予算額の桁が違います。(ものづくり補助金は、「補正」とつくところからもわかるように、もともとが継続事業の前提ではなく、単年度事業の位置づけなのだと思う)

こちらの補助上限額は、1,000万円。(平成26年度は、特定分野は1,500万円)。

● 平成25年度は、23,971件の申請に対して、10,516件の採択(採択率44%)。
● 平成26年度は、36,917件の申請に対して、14,431件の採択(採択率39%)。

2年間で、60,888社からの応募があり、24,947社を採択したことになります。(実際には、再チャレンジ可だから、会社数はもう少し少ないでしょう)

来年度(平成27年度)もこの補助金は継続されると発表されています。採択率が下がっているのは、応募数増加が主要因。

応募レベルも上がっているようなので、チャレンジする場合は早めの準備をされることをお勧めします。(平成28年度にこの事業が存続しているかどうかはかなり疑問)

(なお、ものづくり補助金の正式名称は、
平成25年度:「平成24年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金」、
平成26年度:「平成25年度補正 中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業(ものづくり、商業・サービス)」という長ーい名称となっています)