「キャッシュフローコーチ」の片山祐姫です。
「キャッシュフローコーチ」をざっくり定義すると、
「会社のお金の流れを見える化して、経営数字をもとにした意思決定をサポートする」
仕事をする人のことです。
先日、ある特定エリアのキャッシュフローコーチに聞いてみたい事がありました。
そこで、そのエリアにどんなキャッシュフローコーチがいるのか検索してみようと、
検索窓に「キャッシュフローコーチ 」まで打ち込んだところ(後半はエリア名を打ち込むつもりだった)、
提示された複合語の選択肢が以下でした。
キャッシュフローコーチ 怪しい
キャッシュフローコーチ 料金
キャッシュフローコーチ 資格
キャッシュフローコーチ 評判
キャッシュフローコーチ 税理士
キャッシュフローコーチ MVP
一番トップの選択肢が「怪しい」とは・・・。
ともかく、「キャッシュフローコーチ」について検索する人が知りたい事が上記だとわかったので、
上記の疑問に順に答えてみたいと思います。
1. キャッシュフローコーチは「怪しい」のかどうか?
まず「キャッシュフローコーチ」が怪しいかどうか・・・?
これは答えるのがなかなか難しい質問です。
「キャッシュフローコーチ」は民間の資格です。
キャッシュフローコーチ養成塾を卒業し、日本キャッシュフローコーチ協会に所属すると、
もれなく名乗ることができます。
認定試験などもないので、レベル感がさまざまであるのは事実と思います。
一方で、キャッシュフローコーチは、知識(=やり方)以前に、
どうあるべきか(=あり方)を重視している団体です。
一定の価値観を共有するコミュニティです。
同時に、同じ「キャッシュフローコーチ」であっても、
バックグラウンドにはかなりの多様性があります。
価値観を共有しつつ、バックグラウンドが多様なメンバーが存在していることで、
対応できる内容に幅がある事がコミュニティとしての強みともなっています。
キャッシュフローコーチが「怪しい」かどうか?は今後、一人ひとりの
キャッシュフローコーチが払拭していかないといけない課題でしょう。
2. キャッシュフローコーチの料金は?
続いては「キャッシュフローコーチの料金」についてです。
これについては、一人ひとりのキャッシュフローコーチが個々に料金設定しており、
統一の料金はないのが現状です。
多くのキャッシュフローコーチは、クライアントにどの程度、関わらせていただくか、
関りの深さで複数ラインの料金設定をしています。
ただし(これはキャッシュフローコーチによって多少違いがあるところかもしれませんが…)、
個人的には、どのような契約内容であっても、クライアント様がお困りの時には
「徹底的に関わる」ことを方針としています。
お困りの時とは、たとえば、「銀行にこんな事を言われた!どうしよう!」とか、
主力の社員の方が「急に辞めたいと言ってきた!どう対応すれば・・・?」などなどです。
クライアント様とは、契約を締結した上でのおつき合いではありますが、
関わらせていただく以上、「必ず貢献する」という覚悟のもとに、関わらせていただいています。
大事な方と思って関わらせていただいています。
お困りの時に契約内容で線引きするような事はしたくないと考えています。
(おそらく、ほとんどのキャッシュフローコーチが同じ考え方の筈です)
3. キャッシュフローコーチはどんな「資格」なのか?
キャッシュフローコーチは民間の資格です。キャッシュフローコーチ養成塾を卒業し、
日本キャッシュフローコーチ協会に所属すれば名乗ることができます。
さまざまなバックグラウンドのキャッシュフローコーチがいます。
一番多いのは税理士さんです。
数字を通じて、企業に関わるという点で親和性があるためでしょう。
私自身は中小企業診断士です。他には、社会保険労務士さん、弁護士さん、弁理士さん、
不動産鑑定士さん、FPさん、士業以外のコンサルタント、銀行出身者、企業経営者もおられます。
製造業の財務部長さんも以前はおられました。
今、その方は独立されて、コンサルタント(キャッシュフローコーチ)になっておられます。
多様なバックグラウンドを持つコミュニティだからこそ、
多様な知見を持ち寄ることができる点が大きな強みとなっています。
4. キャッシュフローコーチの「評判」は?
キャッシュフローコーチの「評判」はどうでしょうか。
私の知る「キャッシュフローコーチ」は凄い方ばかりなので、
悪い評判はよくわかりません・・・。
悪い評判が多くないだろうと思うのは、
「あり方」を重視するコミュニティである事も理由の一つです。
多くのキャッシュフローコーチは、
クライアントへの貢献を第一に考えている筈です。
5. キャッシュフローコーチで「税理士」の割合は?
キャッシュフローコーチのうちの半数弱が税理士さんです。
企業経営において、税理士契約はほぼ必須であることから、
数字についての相談であるならば、キャッシュフローコーチ資格を持つ税理士さんであれば、
一人二役で、都合が良い事も多いと思います。
ただし、料金については、税理士報酬と、キャッシュフローコーチ報酬は
分けておられるケースがほとんどと思われます。
私自身は、税理士ではないので、毎月のキャッシュフローコーチングでは、
税理士さん作成の試算表を送っていただき、その試算表を元に「1シートマネープラン」
(一枚で、利益とキャッシュの見通しがわかる独自様式)を作成し、
社長と面談させていただいています。
なお、「経営数字を扱う専門家」という意味で、ときどきいただくご質問が、
キャッシュフローコーチと税理士はどう違うのか?というご質問です。
一言で答えると「過去の正しい数字の専門家」が税理士さん、
「将来の意思決定のために経営数字を扱う専門家」がキャッシュフローコーチです。
下表に税理士さんとキャッシュフローコーチの違いをまとめていますので、ご参考ください。
税理士 | キャッシュフローコーチ | |
活動領域 | 税務会計(正しい納税をするための会計) | 管理会計(納得の経営判断をするための会計) |
主にやること | 決算書・試算書の作成と税務上の助言 |
社長の意思決定の支援と 社内コミュニケーションの円滑化 |
フォーカスする点 |
過去の数字(決算書を正確に作り、 税務申告するために必要) |
社長のビジョンと未来の数字 (見通しを立てるために必要) |
必要なスキル |
正確さ。 会計・税務の知識 |
相手から意見を引きだし、 質問で論点を整理するコミュニケーション能力 |
使う資料 | 決算書・試算表・月別損益計算書 | お金のブロックパズル・1シートマネープラン |
6. キャッシュフローコーチの「MVP」とは?
キャッシュフローコーチのコミュニティには、いくつもの共通価値観があります。
その一つが「影響力の発揮」です。
自分自身が挑戦し、がんばる姿を見せる事で、周囲によい影響を与えること。
これが「影響力の発揮」です。
そういう意味で、成果事例を共有し、その年のMVPを選ぶMVPコンテストを毎年開催しています。
今年は、2022年11月27日に福岡で開催されます。
このMVPコンテストは、キャッシュフローコーチだけではなく、
クライアントや一般の方も参加可能です。
MVPコンテストでは、事前に選抜されたキャッシュフローコーチが成果事例をプレゼンし、
会場参加者全員で、その年のMVPを選出します。
キャッシュフローコーチが「怪しい」かどうか?
気になる場合は、MVPコンテストに参加して、ご自身の目で確認してみてください。