飲食店や小売店など実店舗を出店するにあたって、気になるのは立地特性です。いったん出店してしまうと、不利な立地ということがわかっても、費用面を考えると、店舗の移転はしにくいものです。
出店前に立地特性を把握するためには、実際に現地を訪れることが一番ですが、多くの候補地に足を運ぶには、時間や労力がかかります。
今回は、出店前に立地特性を把握することができるツールをご紹介します。そのツールとは、中之島図書館が提供する「市場情報評価ナビ MieNa(ミーナ)」です。
2013年9月から、中之島図書館で開催する「ビジネス 起業・開業・経営相談会」の経営相談員を務めさせていただくことになり、司書の方からミーナのことを教えていただきました。
さっそく使ってみました。MieNa(Marketing information evaluate Navi)のメニューには以下の項目があります。
● 都道府県トレンドWATCH
● 県内全市区町村の経済水準評価
● 特定市区町村の経済水準評価
● 町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)
● 中華人民共和国データ
今回、使用してみたのは、「町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)」です。分析を希望する町名を選択すると、周囲500m圏、周囲1km圏、周囲3km圏の3種類のレポート結果が表示されます。
レポートを選択すると
● マーケットプロフィール
● マーケット水準評価
● マーケット特性評価
● マーケット購買力評価
等の情報が表示されます。
ある店舗の例で、現在の立地と移転を検討している立地のレポートを比較したところ、マーケットプロフィールには大きな相違があることがわかりました。
出店後、こんなはずではなかったと後悔することのないように、出店前の立地調査は万全を期したいものです。「市場情報評価ナビ MieNa(ミーナ)」は、立地調査の強力なツールとして使えると感じました。出店や新規事業所開設を検討されている方に活用をお勧めしたいと思います。
※情報提供エリアは、近畿二府四県(大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県)とのことです。
※中之島図書館「ビジネス 起業・開業・経営相談会」
http://www.library.pref.osaka.jp/nakato/event/shindanshi_2013.html