ものづくり補助金のこれまでの経緯まとめ

来年度の「ものづくり補助金」はどうなるか?

8月31日に経済産業省から「平成29年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について」が発表されました。

 

その中の「平成29年度 中小企業関係概算要求等の概要」に”革新的ものづくり・商業・サービス開発の際の設備導入を補助”という文言があります。

 

来年も「ものづくり補助金」が実施される可能性は高いようです。来年度、この補助金の活用を考えるに際して、ものづくり補助金のこれまでの経緯を少しまとめてみました。


ものづくり補助金とは

革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセス改善などに取り組む中小企業の設備投資などに対する補助金です。

●補助率2/3

●実施期間内に実施した事業に対して、領収書などの証拠書類をもとに補助金の支払いが行われる。(後払い)

即効性のある景気活性化策として、2013年度以降、補正予算で実施されています。  

● 2013年度

平成24年度補正「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」が公募されました。補助上限額 1,000万円、10,516社の企業が採択されました。採択率43.9%でした。この時は設備投資なしの試作品開発も可能な補助金でした。

 

平成24年度補正 「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」(予算額1,007億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募(1次締切) 2013/3/15 2013/3/25 1,836 742 40.4% 2013/4/30  2013/6/14  2014/5/31
1次公募(2次締切) 2013/3/15 2013/4/15 10,209 4,162 40.8% 2013/5/31 2013/8/7 2014/5/31
2次公募 2013/6/10 2013/7/10 11,926 5,612 47.1% 2016/8/30 2013/10/25 2014/8/15
合計 23,971 10,516 43.9%      

● 2014年度

平成25年度補正「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称に変更になり、「ものづくり技術」の他に「革新的サービス」という類型が新設され、製造業だけでなく、サービス業や卸・小売業なども申請できる補助金になりました。

 

「ものづくり技術」、「革新的サービス」のそれぞれに成長分野型、一般型、小規模事業者型のコースが設けられ、補助上限額は、成長分野型 1,500万円、一般型 1,000万円、小規模事業者型 700万円でした。

 

成長分野型と一般型では、設備投資が必須となり、設備投資による景気促進策としての位置づけが強化されました。 また、安倍首相の要請として、賃上げを実施している(または計画している)企業に加点措置が取られるようになり、国の施策との整合性が強調されるようになりました。

 

14,431社の企業が採択され、採択率39.1%でした。

 

平成25年度補正 「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新補助金」(予算額1,400億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募(1次締切) 2014/2/17 2014/3/14 7,396 2,916 39.4% 2014/4/28  2014/6/30 2015/4/30
1次公募(2次締切) 2014/2/17 2014/5/14 15,019 6,697 44.6% 2014/6/27 2014/8/29 2015/6/30
2次公募 2014/7/1 2014/8/11 14,502 4,818 33.2% 2014/9/29  2014/11/28 2015/9/30
合計 36,917 14,431 39.1%      

● 2015年度

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称になりました。

 

「ものづくり技術」、「革新的サービス」、「共同設備投資」の3類型となり、「革新的サービス」はさらにその中で、一般型、コンパクト型と分けられ、コンパクト型のみ設備投資不可、後の類型はすべて設備投資必須でした。

 

補助上限額は、「ものづくり技術」1,000万円、「革新的サービス(一般型)」1,000万円、「革新的サービス(コンパクト型)」500万円、「共同設備投資」5,000万円。

 

1次公募の1次締切は廃止されました。13,134社の企業が採択され、採択率43.1%でした。

 

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」(予算額1,020億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募 2015/2/13 2015/5/8 17,128 7,253 42.3% 2015/6/19 2015/8/31 2016/6/30
2次公募 2015/6/25 2015/8/5 13,350 5,881 44.1% 2015/9/30  2015/11/27 2016/9/15
合計 30,478 13,134 43.1%      

● 2016年度

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称になりました。

 

補助上限額は、一般型 1,000万円、小規模型 500万円、高度生産性向上型(IoTを用いた設備投資、または、最新モデルを用いた設備投資)3,000万円。すべて、設備投資が必要になりました。設備投資前提の補助金になったせいか、これまで約1年間であった事業期間が約半年に短縮化されました。

 

また、小規模事業者が「小規模型」を申請したときに加点措置が取られるようになりました。

 

年初には公募は一回のみとのアナウンスでしたが、予算が若干残ったとのことで、2次公募が実施されました(高度生産性向上型除く)。2次公募では、経営力向上計画認定事業者への加点措置が追加されました。

 

平成27年度補正 「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」(予算額1,020.5億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募 2016/2/13 2016/4/13 24,011 7,729 32.2% 2015/6/19 2016/6/30 2016/12/31
2次公募  2016/7/8  2016/8/24           2016/12/31
合計             

では、平成29年度、どうなるかですが、「革新的ものづくり・商業・サービス開発の際の設備導入を補助」という文言から考えると
●「ものづくり技術」「革新的サービス」の2つの類型はそのまま
● 設備投資必須
ということはいえそうです。

 

また、平成28年度の2次募集で追加された、経営力向上計画認定事業者への加点措置も継続になる可能性が高いでしょう。

 

現時点では、まだ、どのような内容かはわかりませんが、ものづくり補助金の申請を考えている場合は、まずは、経営力向上計画の認定を取っておいた方がよさそうです。

 

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