かつて「売れない営業」でした・・・

プログラミング

 

営業を担当されている方々がご苦労されているご様子を拝見して

思い出すことがあります。

 

かつて自分が「売れない営業」だったときのお話です。

 

営業に行きたかった

 大学を卒業して就職したメーカーで配属された部署はマーケティング部

でした。

 

仕事はブランド管理とか市場調査とか販売促進などなど。

その後、異動して事業部門の営業企画を担当しました。

 

それはそれで楽しくはあったけれど、スタッフ部門の仕事というのは

成果が見えにくく評価されにくい…。

 

ときどき営業の人に同行させてもらって楽しかったので、

隣の芝生が青く見えて、自分も営業に行きたいと考えました。

 

異動を申請し、その結果、辞令を貰ったのですが、

貰った辞令には異動先として「情報システム部」と書いてある。

 

これは何かの間違いなんだろうか…?

 

「売れないならシステムを作れ」

 理由を尋ねると、情報システム部で社外向けのシステムを開発したが、

情報システムの要員は全員エンジニア。売る人がいない。

 

営業がしたいなら、情報システム部で社外向けシステムを売りなさい、

というお話でした。

 

今、振り返ってみて、かなり無茶な指示だったと思う。

本人が営業を志望したとしても、知識もない。経験もない。

 

そして、50人ほどの情報システム部の中で、たった一人の営業担当者。

相談する人も誰もいない。

 

そして、情報システム部が初めて開発した、社外向けシステムとやらも

必ずしも完成度が高い訳ではなかった…。

 

(営業に行って「もう少しマシなものができたら、また来てよ」とか

 呆れられておりましたから…)

 

そんなこんなで全く売れない…。

 

上司いわく「売れない営業は要らない。ウチはシステムの部署。

売ってこれないならシステムを作れ」

 

「本を読んで勉強しろ。本は自分で買え」

 …まあ、困りました。

 

営業もできなかったけど、システムなんてもっとできない。

そもそも作った事がない。全く知識もない。

 

「作った事がないなら本を読んで勉強しろ。本は自分で買え」

と言われ、嫌も応もなく、システムの勉強を開始することになりました。

 

ただ、会社も我慢してくれていたと思います。

一か月の間、何も言わずにほおっておいてくれました。

 

その間、毎日毎日、本を片手にプログラミング。

 

初の体験でしたが、根が凝り性なので、やり始めるとそれなりに

集中して取り組むことができました。

 

一か月の猶予をもらって出されたお題は確か

・HTML・CSSやJavaScriptを使って、内容は何でもいいので、

 WEBサイトを構築すること

・JavaとSQLの習得

 

そして、一か月後。自作のWEBサイト等々を上司に報告。

(興が乗って、趣味満載のWEBサイトを作成していたので、

上司は目を白黒…)

 

周囲の人は、一か月でできるようになるとは思っていなかったと

思います。

 

上司は褒めもせず無言でしたが、放置期間終了。

開発チームに加わることになりました。

 

「やったらできた!」という経験が次に進む力になる

 そして、ちょうど会社が社外向けのシステム開発受託を始めたタイミング

だったので、その後、いろんなシステムの仕事をさせてもらいました。

 

大手量販店とか大手製薬会社とか大手化粧品会社とか…。

 

(当時、社内のエンジニアは社内の基幹システムにCOBOLを使っていました。

 私はオブジェクト指向言語からスタートしたので、逆に社外向けシステムに

 取り組みやすかったという事情もありました)

 

そこで、思った事は、やった事がなくても、何歳になっていても

やろうと思って、必死でやればできるんだ!ということ。

 

じゃあ他にも何かできるのでは?といろんな勉強を始めて、

中小企業診断士の資格を取り、今はキャッシュフローコーチとして

仕事をしています。

 

人生とはわからないものです。

 

今、ふり返って思うことは「やったらできた!」という経験が

次に進む力になることをあの経験で学べたのだということです。

 

「どうせできない」と諦める前に、そして「できない理由」を

考える前に小さなことでいいです。

 

「やったらできた!」を積み重ねていきませんか。