困難な状況下で、物事にどのように向き合うか

 

理念策定のお仕事をさせていただいています。

 

「成果につながらない理念は意味がない」と考えているので、

社内での浸透を前提として、策定段階から、社員さん向けの勉強会などを

しながら策定を進めています。

 

以下は、理念策定のプロセスの一環として、社員さん向けに実施している

「成果につながる自立的思考と行動研修」で私がお話ししている

「私の充実体験」です。


私は、以前はメーカーに勤務して、マーケティングや営業企画などの

仕事をしていました。

 

たまに営業に同行する営業同行の機会があり、それが楽しかったので、

自分も営業の仕事をメインにしたいと思い、そのように申請しました。

 

ところが、もらった辞令に書かれた異動先は「情報システム部」。

 

「えっ?なんで…?」と思って尋ねると、

 

「情報システム部が社外向けのシステムを開発し、これから新規事業として

立ち上げる計画である。

 

ところが情報システム部にいるのは全員エンジニア。営業がいない。

なので、営業がしたいなら、異動してそのシステムの営業をするように」

とのこと。

 

「思っていた仕事とだいぶ違うなあ…」と思いつつ、

数十人の情報システム部の中で、たった一人の営業として業務を開始。

 

しかし、自分のスキル不足・経験不足・システムの不備や完成度不足

などの問題もあり、ちっとも売れない…。

 

そのうちに上司に言われたことが

「ぜんぜん売れないじゃないか。売れない営業は要らない。

ウチはシステムの部署なので、売ることができないなら、

システム開発をしてくれ。

 

えっ?システム開発なんて、したことがないって?

じゃあ本を買って勉強したらいい。必要な本は自分で買ってくれ」

とのこと。

 

「これは困ったことになった…」と思いつつ、ほかに選択肢もなく、

しかたなく勉強開始…。

 

そのうちに少しずつできるようになり、ちょうど会社が社外のシステム

受託に力を入れ始めたタイミングでもあったので、いろんな仕事を

させてもらいました。

 

某大手化粧品会社のシステム開発。某大手製薬会社のシステム開発。

某量販店のシステム開発などなど…。

 

その後、中小企業診断士の資格を取得し、会社を辞めて、

今はこんな仕事をして、皆さんにお会いすることができています。

 

システム開発を指示されたときには「これは大変なことになった!」

と思ったけれど、勉強して「今からでも、やればできる」という

感覚を持てたから、その後、中小企業診断士の勉強もやってみよう!

と思うことができました。

 

あの時に必死になって勉強し、仕事したことが今の自分につながっている。

だから、これが私の「充実体験」です。


こんなお話を社員さん向けにしています。

 

困難な状況下で、人がレジリエンスを失わないためには、

以下の3つが必要だそうです。

 

1.この状況がいつまでも続くわけではないという俯瞰の感覚・全体観を持つこと。
2.「自分はやり通せる」という楽観的な気持ちを持つこと。
3.どんな出来事にも何か意味があると思うこと。

 

今回の新型コロナの問題もずっと後になって「こういう意味があった」

と思えるようになる。

 

そう信じて、乗り切っていきましょう。