「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」

習慣は能力を凌駕する

 

「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」(金村秀一 著)を読んで、

なるほどを思う所が多々あったので、ご紹介します。

 

見出しがそのまま「社員29人以下の会社を強くする50の習慣」となっています。

見出しを読んで、取り入れたいことを見つけるチェックリストとしても使えそうです。

 

第1章 会社の仕組みをつくる習慣
 01. 年間スケジュールを立てる
 02. すべての業務をマニュアル化する
 03. 組織図をつくり幹部を育てる
 04. 定期的に人事異動する
 05. 連続5日間の長期休暇をとる

 

第2章 社内の環境を整える習慣
 06. 働く環境を整える
 07. 社内環境を点検する
 08. モノの置き場所を決める
 09. モノを捨てる(タイムカプセル)
 10. 社内を明るくする(シェアじゃんけん)
 11. ツキイチ改善をする

 

第3章 社長の仕事の習慣
 12. 率先してITツールを使う
 13. 早く決断する
 14. 現場へ行って事実を目で聴く
 15. やらないことを決める
 16. 年に4回、銀行訪問する
 17. 小さな失敗を数多くする
 18. 社員満足度を調査する
 19. 人を信頼しても、仕事を信用しない

 

第4章 社員を教育する習慣
 20. 社内の価値観を合わせる(ベクトル勉強会)
 21. 朝礼でラインをそろえる
 22. 6か月の行動計画を立てる
 23. 関係者の前で所信表明をする
 24. 人で差別化をする
 25. 会社の歴史を教える

 

第5章 社員とコミュニケーションをとる習慣
 26. 小さな行いに感謝する
 27. 社員を褒めて期待する
 28. 定期的に社員と飲みに行く
 29. 報告を聴きに行く
 30. 毎月30分、社員面談をする
 31. 全社員で時と場所を共有する
 32. 朝一番に感謝する時間を確保する

 

第6章 会社の数字を管理する習慣
 33. 未来を予測するグラフを見る
 34. 社内にスコアボードをつくる
 35. ゲームから数字に強い社員を育てる
 36. お客様ごとのMQ会計図をつくる
 37. 経営計画書をつくる
 38. 5か年の中期計画を立てる

 

第7章 お客様を獲得する習慣
 39. 20秒の法人営業をする
 40. お客様をえこひいきする
 41. ライバル会社をチェックする
 42. お中元・お歳暮に行く
 43. お客様の声を集める

 

第8章 社長の日常の習慣
 44. メンターを持つ
 45. あらゆることを記録する
 46. 定期的に人と会う
 47. 妻と取締役会をする
 48. 毎年新しいことに挑戦する
 49. 資本の体をメンテナンスする
 50. はがきを書く

本書を読んで、なるほどと思ったことをいくつか抜粋してご紹介します。

05. 連続5日間の長期休暇をとる

社員が「連続5日間の長期休暇をとる」ことのメリットとして以下の3点をあげています。


1.ブラックボックス化している仕事が明るみになる
2.わがまま社員がいなくなる
3.組織力がアップする

なるほど。確かにそうですね。

 

13. 早く決断する

著者は「考えたからといって、成功の確率が上がることはありません。

成功の確率を大きく左右するのは、その経験が過去にあるかどうかです。」として

意思決定を早くするコツとして以下の3点をあげています。


意思決定を早くするコツ①「損をしてもいいと、覚悟を決める
意思決定を早くするコツ②「社長も人間、間違えることがある
意思決定を早くするコツ③「失敗は未来の時間の先どり

確かにそうです。長く考えたからといって、いい結論が出せるわけではありません。

実行してみて初めてわかることも多い。だから早く決断する方がいいのです。

 

17. 小さな失敗を数多くする

「『失敗しない=成功』ではありません。

 『挑戦しない=ジリ貧経営のはじまり』なのです。」

これも確かにそうです。

 

22. 6か月の行動計画を立てる

著者の会社では、年に2回、12月と6月に全社員が集まり、丸一日を使って、行動計画を立てるそうです。

行動計画とは、向こう6か月のアクションプランを社員自らが立案し、PDCAサイクルを実施していく

プログラムとのこと。そして、6か月の行動計画の以下の5ステップとのこと。

 

1.過去をふり返らずに最上の未来のゴールを描く
2.ゴールが達成された未来から見た現在の気にかかる部分を冷静に分析する
3.もし現状のまま変化することを怠った場合、どのような状態になってしまうかを想像する
4.先で困らないために変えるべきことを列挙する
5.ゴールに向かうためにどのような方法をとるのかを決定する

 

「ゴールが達成された未来の自分から今日の自分を見て反省する。

 これを反省の先どりという意味で「先省」と言います。

 これはとても有効な手段です。

 過去の自分をふり返ると、自分に欠けていたものや、やっておくべきことだったことなど、

 当時の自分に対してアドバイスすることができるはずです。

 同じように、ゴールにたどり着いた未来の自分になりきって、そこから今の自分自身を見ることで、

 自分に欠けているものや、力を注ぐべきものが見えてきます。」とのこと。

 

 

本書の扉には「習慣は能力を凌駕する」と書かれています。

たくさんの経営のヒントを見つけることができる良書です。