ものづくり補助金のこれまでの経緯まとめ

来年度の「ものづくり補助金」はどうなるか?

8月31日に経済産業省から「平成29年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について」が発表されました。

 

その中の「平成29年度 中小企業関係概算要求等の概要」に”革新的ものづくり・商業・サービス開発の際の設備導入を補助”という文言があります。

 

来年も「ものづくり補助金」が実施される可能性は高いようです。来年度、この補助金の活用を考えるに際して、ものづくり補助金のこれまでの経緯を少しまとめてみました。


ものづくり補助金とは

革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセス改善などに取り組む中小企業の設備投資などに対する補助金です。

●補助率2/3

●実施期間内に実施した事業に対して、領収書などの証拠書類をもとに補助金の支払いが行われる。(後払い)

即効性のある景気活性化策として、2013年度以降、補正予算で実施されています。  

● 2013年度

平成24年度補正「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」が公募されました。補助上限額 1,000万円、10,516社の企業が採択されました。採択率43.9%でした。この時は設備投資なしの試作品開発も可能な補助金でした。

 

平成24年度補正 「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」(予算額1,007億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募(1次締切) 2013/3/15 2013/3/25 1,836 742 40.4% 2013/4/30  2013/6/14  2014/5/31
1次公募(2次締切) 2013/3/15 2013/4/15 10,209 4,162 40.8% 2013/5/31 2013/8/7 2014/5/31
2次公募 2013/6/10 2013/7/10 11,926 5,612 47.1% 2016/8/30 2013/10/25 2014/8/15
合計 23,971 10,516 43.9%      

● 2014年度

平成25年度補正「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称に変更になり、「ものづくり技術」の他に「革新的サービス」という類型が新設され、製造業だけでなく、サービス業や卸・小売業なども申請できる補助金になりました。

 

「ものづくり技術」、「革新的サービス」のそれぞれに成長分野型、一般型、小規模事業者型のコースが設けられ、補助上限額は、成長分野型 1,500万円、一般型 1,000万円、小規模事業者型 700万円でした。

 

成長分野型と一般型では、設備投資が必須となり、設備投資による景気促進策としての位置づけが強化されました。 また、安倍首相の要請として、賃上げを実施している(または計画している)企業に加点措置が取られるようになり、国の施策との整合性が強調されるようになりました。

 

14,431社の企業が採択され、採択率39.1%でした。

 

平成25年度補正 「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新補助金」(予算額1,400億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募(1次締切) 2014/2/17 2014/3/14 7,396 2,916 39.4% 2014/4/28  2014/6/30 2015/4/30
1次公募(2次締切) 2014/2/17 2014/5/14 15,019 6,697 44.6% 2014/6/27 2014/8/29 2015/6/30
2次公募 2014/7/1 2014/8/11 14,502 4,818 33.2% 2014/9/29  2014/11/28 2015/9/30
合計 36,917 14,431 39.1%      

● 2015年度

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称になりました。

 

「ものづくり技術」、「革新的サービス」、「共同設備投資」の3類型となり、「革新的サービス」はさらにその中で、一般型、コンパクト型と分けられ、コンパクト型のみ設備投資不可、後の類型はすべて設備投資必須でした。

 

補助上限額は、「ものづくり技術」1,000万円、「革新的サービス(一般型)」1,000万円、「革新的サービス(コンパクト型)」500万円、「共同設備投資」5,000万円。

 

1次公募の1次締切は廃止されました。13,134社の企業が採択され、採択率43.1%でした。

 

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」(予算額1,020億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募 2015/2/13 2015/5/8 17,128 7,253 42.3% 2015/6/19 2015/8/31 2016/6/30
2次公募 2015/6/25 2015/8/5 13,350 5,881 44.1% 2015/9/30  2015/11/27 2016/9/15
合計 30,478 13,134 43.1%      

● 2016年度

平成26年度補正 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」という名称になりました。

 

補助上限額は、一般型 1,000万円、小規模型 500万円、高度生産性向上型(IoTを用いた設備投資、または、最新モデルを用いた設備投資)3,000万円。すべて、設備投資が必要になりました。設備投資前提の補助金になったせいか、これまで約1年間であった事業期間が約半年に短縮化されました。

 

また、小規模事業者が「小規模型」を申請したときに加点措置が取られるようになりました。

 

年初には公募は一回のみとのアナウンスでしたが、予算が若干残ったとのことで、2次公募が実施されました(高度生産性向上型除く)。2次公募では、経営力向上計画認定事業者への加点措置が追加されました。

 

平成27年度補正 「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」(予算額1,020.5億円)

  公募開始日 公募締切日 申請数 採択数 採択率 採択結果発表日 交付申請提出期限 事業完了期限
1次公募 2016/2/13 2016/4/13 24,011 7,729 32.2% 2015/6/19 2016/6/30 2016/12/31
2次公募  2016/7/8  2016/8/24           2016/12/31
合計             

では、平成29年度、どうなるかですが、「革新的ものづくり・商業・サービス開発の際の設備導入を補助」という文言から考えると
●「ものづくり技術」「革新的サービス」の2つの類型はそのまま
● 設備投資必須
ということはいえそうです。

 

また、平成28年度の2次募集で追加された、経営力向上計画認定事業者への加点措置も継続になる可能性が高いでしょう。

 

現時点では、まだ、どのような内容かはわかりませんが、ものづくり補助金の申請を考えている場合は、まずは、経営力向上計画の認定を取っておいた方がよさそうです。

 

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起こりうる不確実な将来に対して、主体的な行動を促す ー シナリオプランニング

 

仕事で取り組んでいるテーマの一つに、知的資産経営という経営手法があります。

 

知的資産とは、企業(組織)が経験を通じて独自に獲得したノウハウなどの無形の資産(独自の強み)です。企業(組織)が自社の知的資産を自覚的に活用・強化することで、経営品質を向上させるというのが知的資産経営の基本的な考え方です。

 

ところが、企業(組織)を取り巻く環境は必ず変化していきます。今の強みが将来にわたって、ずっと強みであり続けるとは限りません。模倣されて陳腐化する可能性もありますし、技術革新や業界構造の変化によって、強みが無効化されてしまう可能性もあります。

 

知的資産経営では、過去から現在にかけて、自社の知的資産が顧客から選ばれることにどのように作用してきたか(価値連鎖)をまず明らかにし、次に将来の環境変化を考えて、将来的にはどのように価値創造していきたいか、そのためにはどのように知的資産を活用、強化、育成、獲得していくかを考えます。

 

この知的資産経営のフレームワークは非常に汎用性が高く、企業の業種、規模を問わず活用できるものです。

 

私の場合、仕事のテーマが知的資産経営ずばりの時だけでなく、ビジョン策定であっても、事業計画策定であっても、ISO9001構築であっても、マーケティング戦略であっても、知的資産の視点を必ず入れるようにしています。

 

さて、その知的資産経営で、将来の環境変化を考えるフェーズがあります。

 

  

企業に知的資産経営を導入する場合、最初の自社の知的資産を洗い出すフェーズは、自社のことなので、考えていただきやすいのですが、外部環境変化分析はふだんあまり意識したことがないという方も多く、スムーズに進まないことが多いです。

 

多くの場合、すでに顕在化している環境変化の洗い出しに留まり、事後対応的な対策立案になりがちです。(それでも、明示的にそのような分析をされていなかった企業にとっては、十分に有用なフェーズになりうるのですが…)

 

この外部環境分析のフェーズで使える、もっといいやり方があれば…と考えていたところ、「シナリオプランニング」という手法に出会い、最近は、外部環境分析に「シナリオプランニング」の視点を取り入れています。

 

シナリオプランニング」が有用だと感じる点は、”将来の不確実性に焦点を当てる”点です。 それまで行っていた外部環境分析では、発生確率と影響度のマトリクスで整理するか、緊急度と影響度のマトリクスで整理するパターンがほとんどでした。

 

その方法では、発生確率が低い事象や緊急度が低い事象については、対策が後回しにされがちで、発生事象対応型の対策になりがちであったように思います。

 

シナリオプランニング」では将来の不確実性に焦点を当てて考えますので、結果的に、”起こりうる不確実な将来に対して、主体的な行動を促す”ツールとなりうる点が特に有用と感じています。

 

現在、ある組織の「10年後を見据えた事業計画策定」という仕事のテーマがあり、この「シナリオプランニング」の考え方を全面的に取り入れて、進めています。

 

参加メンバーからは

取り組むうちに、将来どうなるかという予測の問題ではなく、自分たちが将来どうしていきたいかという主体的な問題であることに気づいた」

「どのような将来であっても必ず取り組みが必要な課題が見えた」

 

などのご意見をいただいており、長期的な計画立案が必要な組織にとっては有効な方法論であると改めて感じています。

 

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経営力向上計画(製造業指針)

2016年7月1日から、中小企業等経営強化法にもとづく「経営力向上計画」の認定が開始されています。「経営力向上計画」については、事業分野別に指針が発表されています。

 

7月7日時点で発表されている事業分野別指針は、製造業、卸・小売業、外食・中食、旅館業、医療、保育、介護、障害福祉、貨物自動車運送業、船舶、自動車整備の11種類です。このうち、製造業の指針の内容を整理してみました。

 

1 計画期間

 3年~5年間とする。

2 経営指標

イ.労働生産性 ロ.売上高経常利益率 ハ.付加価値額

各経営指標の目標値としては、以下が定められています。

経営指標 3年間の計画の場合 4年間の計画の場合 5年間の計画の場合
イ.労働生産性 3年後までの目標伸び率が1%以上 4年後までの目標伸び率が1.5%以上 5年後までの目標伸び率が2%以上
ロ.売上高経常利益率 3年後までの目標伸び率が3%以上 4年後までの目標伸び率が   4%以上 5年後までの目標伸び率が5%以上
ハ.付加価値額 3年後までの目標伸び率が1%以上 4年後までの目標伸び率が1.5%以上 5年後までの目標伸び率が2%以上
  • 労働生産性=(営業利益+人件費+減価償却費)÷ 労働者数
    または
    労働生産性=(営業利益+人件費+減価償却費)÷(労働者数×一人当たり年間就業時間)
  • 経常利益=営業利益ー資金調達に係る営業外の費用(支払利息、新株発行費等)
    (有価証券売却益、賃料収入等など、本業と関連性の低い営業外の収益は含まない)
  • 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
製造業における課題としては、以下の3点が上げられています。
  1. 製品及び製造工程に関する課題
  2. 標準化、知的財産権等に関する課題
  3. 営業活動に関する課題

課題認識を受けての経営力向上の内容に関する具体的事項は、下表のとおりです。(企業規模に応じて実施することが求められています)

項目  具体的事項 目的 必要な取り組み事項 考慮すべき事項

従業員等に関する事項

(1)多能工化及び機械の多台持ちの推進

 

製品一単位を製造するために必要な設備費及び人件費の低減

 

多能工化及び機械の多台持ちを目的として、従業員等に必要な教育を行う  製造ラインの機器や附属センサーからデータを取得し、分析、活用することで稼働状況等を把握

(2)継続的な改善提案の奨励

製品一単位を製造するために必要な設備費及び人件費の継続的な低減 従業員等から製品の製造工程に係る改善提案を受けつける   
 ロ
製品及び製造工程に関する事項
(1)実際原価の把握とこれを踏まえた値付けの実行 製品ごとの利益の確実な獲得 製品ごとに実際原価を把握し、値付けに反映する  
(2)製品の設計、開発、製造及び販売の各工程を通じた費用の管理 製品ごとの利益を確実に獲得  製品ごとに、製造、設計、開発、販売その他の工程における収支計画を作成し、設計及び開発段階での過剰な資本投下、販売工程における過剰な値引等を抑制  

標準化、知的財産権等に関する事項
(1)異なる製品間の部品や原材料等の共通化 部品、原材料等の一単位当たりの費用の低減 各製品を構成する部品、原材料等の素材、長さ、幅等を精査し、類似の部品については共通化して、部品、原材料等の種類を絞り込みを行う  
(2)暗黙知の形式知化 製品一単位を製造するために必要な費用を低減 暗黙知を有する従業員から暗黙知となっている工程設計に関する技能・知見を聴き取り(または自らが文章等に整理)することで、工程設計に関する技能・知見を業務標準として形式知化し、他の従業員に共有する  
(3)知的財産権等の保護の強化   取引先等との秘密保持契約、特許の活用、自社の強みとなる技術、技能及び知見の性質に応じた防衛策を講じる  

営業活動に関する事項
(1)営業活動から得られた顧客の要望等の製品企画、設計、開発等への反映 製品の販売価格の向上及び販売量の増加 新たな製品の開発や既存の製品の改良に当たっては、自社の強みとなる技術を基礎として、営業活動から得られた顧客の要望、販売後の製品の使用状況に関するデータその他の情報を踏まえ、顧客にとってより付加価値の高い製品とする IoT、ビッグデータ、AI等の新たな技術を用いて、販売後の製品の使用状況に関するデータを取得することで、
・製品の最適な使用方法の提案
・機器の故障可能性を予測した適切な部品交換時期の提案
・その他のサービス提供
(2)海外の顧客に対応できる営業・販売体制の構築 展示会における商機を着実に商談につなげ成約する 英語その他の外国語を用いたウェブサイトの開設、英語その他の外国語を用いた電話受付の体制の整備、海外への配送体制の構築等を行う  
(3)他の事業者と連携した製造体制の構築による受注機会の増大 受注機会の増大・機器、設備等の繁閑差の平準化により、当該機器、設備等の稼働率の向上 高度な加工を行うことができる設備、試験設備等の複数の事業者による共同での導入、設計、開発、製造等の各種の工程に係る情報の事業者間での共有その他の他の事業者と連携した製造体制を構築し、自社だけでは対応できない顧客の要望に対応  

設備投資並びにロボット及びITの導入等に関する事項
(1)設備投資 製造工程の自動化、加工精度の向上、リードタイムの短縮、多能工化及び多台持ちの推進並びに部品及び原材料の共通化等 高度な加工等を行うことができる設備や3次元データによる設計、図面の作成及び製造を可能とするソフトウェアその他のデジタル設計ツールへの投資  
(2)ロボットの導入または増設  労働投入量の低減、または製品及びサービスの量・質の向上 人が行う業務の代替・支援、または既存設備を代替する等のためのロボットを導し、または増設する  
(3)ITの導入等 業務全体に係る費用の低減。または製品及びこれに付随したサービスの付加価値向上 受発注、販売、製造、顧客、勤怠または会計に係る業務の標準化。製造、営業または販売に係る暗黙知の形式知化を目的としたソフトウェアの導入、機器若しくは当該機器に附属するセンサーから得られるデータの活用又は当該データを活用するための人材の育成のための投資を行う。 不正なアクセス等による情報漏洩対策等を講じる
(4)設備投資等が製品の品質及び製品1単位当たりの製造費用に大きな影響を及ぼす分野に関する留意事項     最新の技術、競合企業の設備導入状況等を踏まえつつ、積極的に行う

省エネルギーの推進に関する事項
  コスト削減及び生産性向上の観点からエネルギー効率を高める エネルギー使用量の把握、設備の稼働時間の調整及び最適な管理の実施、省エネルギー設備の導入、エネルギー管理体制の構築等を省エネルギー診断の活用等  

企業規模については、下表をご参照ください。

規模 経営力向上の内容に関する具体的事項
 小規模(常時使用する従業員の数が20人未満)  イ(1)からニ(3)までに掲げる事項のうち1項目以上
注) 右記に加え、ホ(1)からヘまでに掲げる事項のうち1項目以上にも取り組むことを推奨する。
中規模(常時使用する従業員の数が20人以上300人未満) イ(1)からニ(3)までに掲げる事項のうち2項目以上
ホ(1)からヘまでに掲げる事項のうち1項目以上
合計3項目以上
中堅(常時使用する従業員の数が300人以上2000人以下) イ(1)からニ(3)までに掲げる事項のうち3項目以上
ホ(1)からヘまでに掲げる事項のうち2項目以上
合計5項目以上

経営力向上計画とは

国の施策を活用しよう

経営力向上計画

2016年7月1日に「中小企業等経営強化法」が施行されました。この法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けると、固定資産税が3年間半額になります。

 

認定後の支援策は、当面は、固定資産税の減免措置がメインのようですが、今後拡充される可能性もあります。

 

「経営力向上計画」は、「経営革新計画」よりも作成がはるかに容易です。

 

今まで国の施策を活用していなかった企業にも取り組みやすい制度であると言えます。

 

 


中小企業等経営強化法

中小企業等経営強化法の狙いは、今まで新しい取り組みをあまり行っていなかった企業のレベルの底上げを図ることです。ですので、「経営力向上計画」申請書は比較的容易に作成できる内容のもので、郵送での申請が可能、かつ形式チェックのみで認定を受けることができます。

 

経営力向上計画

「経営力向上計画」の認定を受けるには、労働生産性を5年で2%改善などの計画を記載する必要があります。


取り組む指標については、製造、卸・小売、外食・中食、旅館、医療、保育、介護、貨物自動車運送、船舶産業、自動車整備の10分野では分野別の指針が公表されているので、指針に基づいた指標とする必要があります。

 

また、固定資産税の減免を受ける機械設備の条件としては以下があります。

 

● 2016年7月1日以降に取得した160万円以上の機械設備を対象とする。
● 機械設備の取得日から60日以内に経営力向上計画が受理される必要がある。(郵送の場合は消印日を受付日とする)
● 新製品モデルの証明書を添付する必要がある。

 

「経営力向上計画」の認定に」基づく固定資産税減免措置は、2019年3月末までです。

 

(2016年年末までに認定を受けると、3年間の減免、年明けになると2年間の減免となります)

 

なお「経営力向上計画」の認定時に設備を特定する必要はありません。認定後、設備が決定した時点で、変更手続きをすることで減免措置を受けることは可能です。

生産性向上設備投資促進税制

2年前に導入された、生産性向上設備投資促進税制では、適用を受けると以下の税制優遇措置を受けることができます。(H29年3月末まで)

・特別償却50%(建物・構築物は25%)

 または
・税額控除 4%(建物・構築物は2%)

 

「経営力向上計画」の認定による固定資産減免との併用はもちろん可能です。


知的資産経営はソリューションフォーカスな経営手法である


知的資産経営はソリューションフォーカスな経営手法であると思う。


solution-focused-management

 

ソリューションフォーカスとは、解決の糸口はすでにあるとの視点で問題解決を行うアプローチ手法です。

 

ソリューションフォーカス・アプローチでは、できている点・うまくいっている点にスポットを当てて、できている点・うまくいっている点を継続・拡大することで、解決に向かうという考え方をします。

 

組織の問題や人間関係の問題の場合、問題にフォーカスして解決方法を考えても、必ずしも問題をストレートに解決する方法があるとは限りません。

 

また、問題を解決する方法があったとしても現実的でなかったり、当事者にとって実施するのが難しかったりします。

 

すでにできている点・うまくいっている点を継続・拡大するという考え方では、当事者にとって、すでにそのやり方がわかっているので、なおかつ、効果があることがわかっているので、うまくいく確率が高いのです。

 

知的資産経営では、「できていること」「うまくいっていること」は何かをプロジェクトメンバー全員で考えます。

 

問題にフォーカスするのではなく、「できていること」「うまくいっていること」に焦点を当てることで、心理的に前向きになれることも大きなメリットです。

 

知的資産経営に取り組むことで、「意見を言ってもいいんだ」と従業員が思うようになり、ふだんの活動でも意見が出やすくなる効果も期待できます。

 

「よくできたところを探す」ことで業績向上を図る経営手法。まさしく、ソリューションフォーカスな経営手法です。

 

特に組織のベクトルを合わせて、組織活性化と業績向上を図りたい企業にお勧めです。



統合報告書でビジョンを明確にする

今回は統合報告書のお話です。統合報告書とは何でしょうか。

一言でいうと、財務情報と非財務情報を統合した報告書で、将来の価値創造プロセスを示したものです。

株式会社には、決算公告の義務があります。また上場企業などでは、金融商品取引法に定める有価証券報告書の提出義務があります。これらは、投資家に対して、投資判断に必要な情報を提供することを目的としています。

一方で、決算書が示している内容は過去の事実に過ぎないため、決算書だけでは、企業の今後の戦略や成長性の判断が十分にはできないという問題点があります。

また、多くの企業が有価証券報告書などの財務情報とは別に、CSR報告書や環境報告書を作成しています。分野別に複数の報告書が存在している状況では、その企業の全体像がかえって見えにくいという問題点もあります。

こうした背景から、財務情報と非財務情報の両方を統合した統合報告書が注目されるようになっています。

統合報告書の記載事項のうち、非財務情報の中核をなす部分が、知的資産を含む経営資源をいかに活用して将来の価値創造を行っていくかという中長期的な経営戦略です。

将来の価値創造のためには、財務資本や知的資産などの経営資源が必要になりますし、将来の価値創造の結果が将来の財務情報になるわけですから、両者は密接に関連し合っています。

知的資産経営報告書でも、知的資産をいかに活用して価値創造するかについてのストーリーを描いていきますが、多くの場合、財務情報は記載されないことが多いです。

知的資産経営に取り組む目的はさまざまですから、必ず財務情報が必須とは言えませんが、経営戦略立案が目的の場合は、財務情報まで含めて考えることが望ましいと考えています。

数値化しないことには、目標を定量的にマネジメントできないですし、企業における数値のもっとも重要なものの一つはやはり財務情報であるからです。

さて、この統合報告書、今のところ、大企業中心に導入が進められています。(報告書の主な目的が投資家への情報開示なので、当然でもあります)

ですが、自社の方向性や経営戦略を明確化し、開示する相手は投資家だけとは限りません。

将来の価値創造の実現に向けて、従業員も含めた関係者に自社の考え方とこれから進む道を明らかにするという活用方法もあるのではないかと思っています。

今回、堺市でプラスチック製品製造をされている有限会社藤川樹脂様が統合報告書を作成され、その支援をさせていただきました。

「思ったカタチがすぐ目の前に」をキーワードに、プラスチック製品の試作から量産まで一貫して取り組むことで、顧客提供価値を高めようとされている、社長の想いが伝わる報告書になったのではないかと思っています。

有限会社藤川樹脂ホームページ
http://fujikawa-jushi.co.jp/

有限会社藤川樹脂 統合報告書 2014年「小さな町工場の挑戦。」
http://fujikawa-jushi.co.jp/wp-content/uploads/fujikawa2014.pdf


藤川樹脂統合報告書2014

統合報告書で示された経営ビジョンをぜひ実現していただきたいです。


サポインとものづくり補助金

戦略的基盤技術高度化支援事業、いわゆるサポイン(サポートインダストリー)事業とものづくり補助金のお話。

サポインは、ものづくり補助金と比較すると知名度が低いけれど、平成18年度からの継続事業。

国の指定の「特定ものづくり基盤技術」の向上につながる研究開発から、試作までの取り組みを支援するもので、事業期間は最長3年。

補助額上限は9,750万円。(初年度4,500万円、2年度目は初年度額の2/3、3年度は初年度額の半額)

平成25年度予算額は 107.8億円。平成26年度予算額で 126億円。

そして、肝心なこと。平成25年度までは、国費100%の委託事業であったものが、今年度(平成26年度)から補助率2/3の補助事業に変更されています。

今年度からのもう一つの大きな変更は、「特定ものづくり基盤技術」が今年2月に見直され、22分野から11分野に変更されたことです。

制度変更の影響のせいか、今年度は申請件数が減少。予算額増もあり、採択率が上昇しました。

● 平成25年度は、653件の申請に対して、112件の採択(採択率17%)。
● 平成26年度は、387件の申請に対して、150件の採択(採択率39%)。

こうした事業のスタートや制度の変更時は、申請者が少ないことが多いから、狙い目ではないでしょうか。

「興味はあるけど、今は忙しいから…」ということをお聞きすることがあります。補助金に振り回されるのがよくないのは確かにそうですが、チャンスはいつでもあるとは限りません。ここぞという時の瞬発力、集中力も大事だと思います。

なお、ある調査によると、サポイン事業の事業化成功率は27%にとどまるとのこと。一番の課題は資金力。

資金力が弱いことが、補完研究と事業化のために必要十分な体制を構築できないことにつながっているとのことです。次いで、技術力、マーケティング力、マネジメント力。

国費を投じたせっかくの研究成果を無駄にしないためには、事業化につなげるための支援も必要なのではないでしょうか。(あるいは、事業化の早めの見極めの支援など)

なお、比較のために、平成25年度から実施されている、ものづくり補助金はどんな規模かというと、平成25年度予算額 1,007億円。平成26年度予算額 1,400億円

サポインとは、予算額の桁が違います。(ものづくり補助金は、「補正」とつくところからもわかるように、もともとが継続事業の前提ではなく、単年度事業の位置づけなのだと思う)

こちらの補助上限額は、1,000万円。(平成26年度は、特定分野は1,500万円)。

● 平成25年度は、23,971件の申請に対して、10,516件の採択(採択率44%)。
● 平成26年度は、36,917件の申請に対して、14,431件の採択(採択率39%)。

2年間で、60,888社からの応募があり、24,947社を採択したことになります。(実際には、再チャレンジ可だから、会社数はもう少し少ないでしょう)

来年度(平成27年度)もこの補助金は継続されると発表されています。採択率が下がっているのは、応募数増加が主要因。

応募レベルも上がっているようなので、チャレンジする場合は早めの準備をされることをお勧めします。(平成28年度にこの事業が存続しているかどうかはかなり疑問)

(なお、ものづくり補助金の正式名称は、
平成25年度:「平成24年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金」、
平成26年度:「平成25年度補正 中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業(ものづくり、商業・サービス)」という長ーい名称となっています)

 


なぜ残業するのか

あなたの会社では、残業は多いですか。残業はしかたのないものですか。して当然のものですか。そもそも、なぜ残業するのでしょうか。

第一義には、定時に仕事が終わらないためと考えられますが、それ以外にも、
定時で帰ると、真面目に仕事をしていないとか、暇だと思われる。
周りが席を立っていないのに、先に帰るのは気が引ける。

など心理的な要因もあるのではないでしょうか。

内閣府が2013年9月に実施した「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」の調査結果に、興味深い数字があります。一日の労働時間と、上司が「残業している人」をどう評価するかという認識には相関関係があるというものです。

一日に12時間以上働く人は、上司は「残業している人」を
がんばっている人
責任感が強い人
と評価すると考えています。

一方で、一日の労働時間が10時間未満の人は、上司は「残業している人」を
がんばっているけど、仕事が遅い人
と評価すると考えているようです。

【上司が「残業している人」をどう評価するかというイメージ】

上司からの評価イメージ

時間はコストです。同じ成果であれば、短時間の方が価値が高いはずですが、「長時間=がんばっている」という上司の認識や職場風土がある限り、短時間に成果を出すことを評価する組織にはなりえず、組織全体の価値向上の取り組みが進まないのではないでしょうか。

【価値の公式】 価値=成果÷コスト

同じ調査で、「残業削減に効果的だと思う取り組みは何か」との設問に対するトップ3の回答は
・計画的な残業禁止日の設定
・上司からの声かけ
・短時間で質の高い仕事をすることを評価する

ですが、このうち「短時間で質の高い仕事をすることを評価する」については、実際の職場での取り組みが4.2%という低い数字に留まっています。

【残業削減に効果的だと思う取り組みは何か。実際に行われていると感じるか】

残業削減に効果的だと思う取り組み

「短時間で質の高い仕事をすることを評価する」ためには、成果の質を判断できることが上司に求められます。

 

定量的に実績把握ができるような職務内容の場合は評価もしやすいですが、部下によって職務内容が大きく異なり、一律な評価が難しいような場合は、上司に識別眼や評価力も必要となります。時間の長短で評価するのは上司にとってはやりやすいという事情もあるのだろうと思います。

ですが、「短時間で質の高い仕事をすることを評価する」組織への転換は、ワークライフバランスの観点からだけ必要なのではなく、企業の競争力の向上という観点からも重要なことと考えます。

周囲に気を使って長時間労働をせざるを得ない企業は、顧客や市場ではなく、社内により関心を集中させている内向きの企業ではないかと感じます。みなさんはどう思われますでしょうか。

 

出典:「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」結果速報
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/research/wlb_h2511/follow-up.pdf


出店前に立地特性を把握する方法

飲食店や小売店など実店舗を出店するにあたって、気になるのは立地特性です。いったん出店してしまうと、不利な立地ということがわかっても、費用面を考えると、店舗の移転はしにくいものです。

出店前に立地特性を把握するためには、実際に現地を訪れることが一番ですが、多くの候補地に足を運ぶには、時間や労力がかかります。

 

今回は、出店前に立地特性を把握することができるツールをご紹介します。そのツールとは、中之島図書館が提供する「市場情報評価ナビ MieNa(ミーナ)」です。

2013年9月から、中之島図書館で開催する「ビジネス 起業・開業・経営相談会」の経営相談員を務めさせていただくことになり、司書の方からミーナのことを教えていただきました。

 

さっそく使ってみました。MieNa(Marketing information evaluate Navi)のメニューには以下の項目があります。

 

都道府県トレンドWATCH
県内全市区町村の経済水準評価
特定市区町村の経済水準評価
町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)
中華人民共和国データ

 

今回、使用してみたのは、「町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)」です。分析を希望する町名を選択すると、周囲500m圏、周囲1km圏、周囲3km圏の3種類のレポート結果が表示されます。

 

レポートを選択すると

マーケットプロフィール
マーケット水準評価
マーケット特性評価
マーケット購買力評価

等の情報が表示されます。

町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)
町丁別マーケット評価(商圏分析レポート)例

 

ある店舗の例で、現在の立地と移転を検討している立地のレポートを比較したところ、マーケットプロフィールには大きな相違があることがわかりました。

 

出店後、こんなはずではなかったと後悔することのないように、出店前の立地調査は万全を期したいものです。「市場情報評価ナビ MieNa(ミーナ)」は、立地調査の強力なツールとして使えると感じました。出店や新規事業所開設を検討されている方に活用をお勧めしたいと思います。

 

※情報提供エリアは、近畿二府四県(大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県)とのことです。

 

※中之島図書館「ビジネス 起業・開業・経営相談会」

http://www.library.pref.osaka.jp/nakato/event/shindanshi_2013.html

 


平成25年度において注目を集めた3つの補助金

平成25年度において注目を集めた以下の3つの補助金について、採択件数や採択率をまとめました。 
ものづくり補助金(ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金)
小規模事業者活性化補助金
創業補助金(地域需要創造型等起業・創業促進補助金)

採択率は、ものづくり補助金が44%、小規模事業者活性化補助金が51%、創業補助金が77%です。創業補助金の採択率の高さが目立っています。

 

【補助金別採択件数・採択率】

事業名 申請件数 採択件数 採択率 予算 採択予定件数 補助率 補助金上限
ものづくり補助金(ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金) 23,971 10,516 44% 1,007億円 10,000社 2/3 1,000万円
小規模事業者活性化補助金 2,965 1,518 51% 30億円 1,500社 2/3 200万円
創業補助金(地域需要創造型等起業・創業促進補助金) 3,181 2,459 77% 200億円   2/3 200~700万円
 (地域需要創造型起業・創業)   1,954       2/3 200万円
 (第二創業)   195       2/3 500万円
 (海外需要獲得型起業・創業)   310       2/3 700万円

 

ただし、創業補助金の状況を公募期間別に見ると、申請件数の増加に伴い、採択率も低下していっているようです。(第1回募集の第一次締切では、87%の採択率でしたが、第2回募集の第二次締切の採択率は 75%となっています)

 

【創業補助金 公募期間別 採択件数・採択率】  ※ 類型別の数字は採択件数

  申請件数 採択件数 採択率 地域需要創造型起業・創業 第二創業 海外需要獲得型起業・創業 公募期間
第1回募集(第一次締切) 15 13 87% 12 1 0 H25/3/22~4/1
第1回募集(第二次締切) 634 526 83% 411 53 62 H25/4/2~4/22
第2回募集(第一次締切) 230 196 85% 184 12 0 H25/5/22~6/7
第2回募集(第二次締切) 2,302 1,724 75% 1,347 129 248 H25/5/22~6/28
第3回募集(第一次締切)             H25/9/19~10/21
第3回募集(第二次締切)             H25/9/19~12/24
合計 3,181 2,459 77% 1,954 195 310  


 

創業補助金には以下の3つの類型があります
地域需要創造型起業・創業
第二創業
海外需要獲得型起業・創業

類型ごとに補助金の上限額が異なるので、創業補助金の採用予定件数については、はっきりとはわかりませんが、仮に、創業補助金の一件あたりの平均補助金額を400万円とすれば、5,000件の採択が可能ということになります。第2回募集までの採択件数が 2,459件ですので、これから、2,500件ほどが採択されるものと思われます。


平成25年3月23日以降に個人での開業や会社等の設立を行った方
平成26年9月30日までに個人での開業や会社等の設立を行う予定の方

は創業補助金に応募できる可能性があります。


 第3回の創業補助金の公募は、9月19日に開始されています。応募をお考えの場合は、早めの申請書作成をお勧めいたします。

第3回創業補助金の公募については、以下の中小企業基盤整備機構サイトにてご確認ください。
http://www.smrj.go.jp/utility/offer/075939.html

 

(なお、ものづくり補助金、小規模事業者活性化補助金は、予算額に達したことから、申請受付は終了となっています)

 


補助金を利用するときに覚えておいてほしいこと

経済活性化のために、さまざまな補助金制度が創設されています。補助金制度は、すぐれた事業構想や技術を持ちながら、資金的な制約のために事業化が困難な企業を資金面で支援することで、早期に事業化を促進し、関連産業や雇用促進などの波及効果を期待するものです。

 

企業の側にとっても、補助金制度はありがたい存在です。ただ、利用に際しては、注意するべきことがあります。

 

一つには、補助事業完了後も事業化状況報告を求められる場合があるということです。たとえば、「平成24年度補正予算 創業補助金」や「平成25年度 小規模事業者活性化補助金」では、補助対象事業が完了した後も、5年間は、事業化状況報告を行うことが義務づけられています

 

また、事業の実施によって収益が発生した場合に、収益の納付を義務づけている場合もあります。これを「収益納付」と言います。(ただし、多額の収益を計上した場合でも、納付金額が補助金額を超えることはありません。補助金額が納付の上限額となります)

 

「平成24年度補正予算 創業補助金」、「平成25年度 小規模事業者活性化補助金」、「平成24年度補正 ものづくり補助金」のいずれでも、収益が得られた場合には、交付した補助金の額を上限として収益の一部を納付することを義務づけています。

 

補助金は、税金で賄われている事業であるので、適正な運用のために、補助金適正化法が定められています。同法では、補助金等の交付の条件として収益納付を含めることができること(第7条)、補助事業等の遂行の状況報告を行う必要があること(第12条)などが定められています。

 

参考までに、前出の3つの補助金について、公募要領における記載箇所を下記に引用しますので、ご確認ください。

 

平成24年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金

「本事業の実施に伴い、収益が発生した場合、補助金額を上限として収益納付いただくことがございますので、あらかじめご了承ください。」

 

平成25年度 小規模事業者活性化補助金
「⑥ 事業化状況報告
補助事業完了後5年間、補助事業の事業化等の状況について事業化状況報告書を作成し、報告を行うとともに、補助事業に関係する調査に協力をしなければなりません。

⑦ 収益納付
事業化状況の報告において、補助事業の成果の事業化、産業財産権等の譲渡又は実施権の設定その他補助事業の成果を他に供与したことにより、収益が得られたと認められる場合には、交付した補助金の額を上限として収益の一部を納付しなければなりません。」

 

平成24年度補正予算 創業補助金(地域需要創造型等起業・創業促進事業)
「(3)事業化状況報告
補助対象事業完了後、5年間、当該事業についての事業化状況を事務局へ報告して頂きます。

(4)収益状況報告
補助対象事業完了後、5年間、補助対象事業に対する収益状況を示す資料を作成して頂きます。資料にて一定以上の収益が認められた場合には、事務局に報告して頂き、精査の結果、交付した補助金の額を上限として収益の一部を納付していただきます。」

  


宿泊料をもらって人を泊めるには

宿泊料をもらって人を泊めるには、旅館業法にもとづく営業許可を受ける必要があります。そのための条件として、旅館業法施行令で細かな構造基準が定められていますので、注意が必要です。

● まずは部屋数です。ホテルの場合は、客室が10室以上、旅館の場合は、客室が5室以上で、客室の半数以上を畳の部屋とすることなどが条件となっています。

● 民宿やゲストハウスは、「簡易宿所」の営業許可を受ける必要があります。簡易宿所営業の施設の構造設備の基準は、客室の延床面積が、33平方メートル以上、適当な数のトイレ、洗面設備を用意することなどです。

(適当な数とは、トイレの場合、5人で2個、10人で3個、15人で4個、20人で5個。洗面所の数は5人に1個)

それ以外にも、都道府県(保健所を設置する市や特別区の場合は、市や区)が条例で定める構造設備の基準に適合することも求められます。

学校や公園等から100メートル以内の地域は、「善良の風俗を保持すべき地域」とされており、地域の条例で細かな基準が規定されている場合があります。

たとえば、大阪市の場合は、外装に彩度2を超える色は使用不可となっています。

民宿やゲストハウスとして改装後に、営業許可を受けようとすると、再度の改装が必要になる場合があるので、ぜひ事前に地域の申請先に相談されることをお勧めします



【参考】「大阪市旅館業の施設の構造設備の基準に関する条例施行規則」

(善良の風俗を保持すべき地域における施設の外観及び外部の広告物の構造設備の基準)
第4 条 条例第6条第7号エの色に係る市規則で定める基準は、次に掲げる色を使用しないこととする。ただし、各立面の面積のうちに当該色を使用する部分の面積の合計の占める割合が20 分の1以下である場合は、この限りでない。

(1) マンセル表色系で赤(R)系の色相の色のうち、彩度6を超える色又は彩度3を

   超え、かつ、明度4を超える色
(2) マンセル表色系で黄赤(YR)系又は黄(Y)系の色相で、彩度4を超える色
(3) マンセル表色系で前2号に掲げる色相以外の色相で、彩度2を超える色
(4) 金色

※ 大阪市サイト↓
http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000008075.html

 


中小企業経営力強化支援法が施行されます

2012年6月21日に成立した「中小企業経営力強化支援法」が本日(2012年8月30日)、施行されました。

 

本法は、中小企業に対して専門性の高い支援を行うための支援ネットワークの構築を主要な目的としています。

 

具体的には、中小企業診断士や商工会議所だけでなく、金融機関や税理士、公認会計士、弁護士などの専門家のうち、基準を満たす法人や個人を国が経営支援機関として認定し、中小の事業者に活用してもらうことで、実効性の高い経営計画が策定され、経営改善につながる効果が期待されています。

 

本法について、説明会で聞いた内容をご紹介します。

 

< 背 景 >

本法制定の背景は以下の3点です。

1.中小企業の経営課題の多様化・複雑化

2.リレーション・バンキングが培ってきたノウハウの活用

3.金融円滑化法の終了(2013年3月)

 

< 狙 い >

中小企業の経営課題が多様化、複雑化する中で、金融円滑化法の終了が予定されています。そうした中で、金融機関を説得できる水準の経営計画書を策定できる支援者のネットワークを構築することが本法の主な狙いのようです。

 

< 具体的には >

中小企業の支援事業の担い手を多様化、活性化させるために、支援機関の認定を行い、中小企業に対して専門性の高い支援を行うための体制整備を行います。

 

< 認定基準 >

認定支援機関になることができるのは、下記3点のすべてを満たす法人、または個人です。

 

1.能力要件:

 税務、金融及び企業財務に関する専門的な能力(知識)があること

2.実務要件:

 経営分析、指導、助言の実務経験があること

3.体制要件:

 継続的に支援業務ができる実施体制があること

 

各認定基準の詳細は、下記のとおりです。

 

1.能力要件:税務、金融及び企業財務に関する専門的な能力(知識)があること

下記3点のいずれかに該当することが必要です。

① 税理士、公認会計士、弁護士、または金融機関であること。

② 経営革新計画などを支援し、認定された実績が3件以上あること。

③ 中小基盤整備機構が開催する20日間の研修を受講し、試験に合格すること。

 

2.実務要件:経営分析、指導、助言の実務経験があること

下記2点のいずれかに該当することが必要です。

① 3年以上の実務経験があり、そのうちの1年以上は経営分析、経営計画作成、実行支援などの業務であること。(たとえば、納税業務を3年以上行っている税理士が、そのうちの1年以上は経営指導も合わせて行っているなど)

② 中小基盤整備機構が開催する2日間の研修を受講し、試験に合格すること。

 

3.体制要件:継続的に支援業務ができる実施体制があること

下記を満たしていることが必要です。

① 管理組織、組織体制が整備されていること。

② 過去3年の財務状況に問題がないこと。

③ 窓口となる拠点があること。

 

支援機関として認定されると、ホームページに掲載される予定とのことです。

 

認定支援機関を国として公表し、どこに、どのような認定支援機関があるのかが、中小企業者にわかるようにすることで、中小企業者が安心して相談できるようになる環境を整えることを当面の狙いとされています。

 

支援を必要とする中小企業者に、必要な支援が届けられるようになることが重要ですね。

 

中小企業庁告知:中小企業経営力強化支援法が本日施行されます http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/2012/0830Kaigai-kaisei.htm